Q.初めてのボーナスはどう使う? 新社会人の上手な活用法
【この記事でわかること】
- ボーナスの平均的な支給額
- 新社会人のお金との付き合い方
- ボーナスを使った資産拡大の方法
ボーナスは何かと便利な存在だからこそ、頼り過ぎないように注意が必要です。資産形成においても、まずは月々の給与からお金を少しずつ捻出する仕組みづくりを優先すべき。そのうえで、ボーナスを補完的に有効活用する方法を考えましょう。
初めてのボーナスは「寸志」で大卒平均10万107円
新社会人の皆さんが初めてボーナス(賞与)を手にする時期が近づいてきました。支給額は業種や企業規模、業績などによって異なります。日本国内ではボーナス1回につき、基本給の1~2カ月分となるのが一般的です。
昨年(2025年)の実績を見てみましょう。新卒社員の夏季ボーナスについては、入社してからまだ日が浅いため、寸志(心ばかりの贈り物)として支給されるケースも多いようです。
産労総合研究所の「2025年度 決定初任給調査」によると、新入社員に「何らかの夏季賞与を支給する」と回答した企業は全体の81.8%でした。「支給しない」という企業も8.0%ありました。
支給方法は「一定額(寸志等)を支給」が67.6%と最も多く、1人当たりの平均支給額は大学卒が10万107円、高校卒が7万9983円となっています。
多くの新社会人にとって、初めてのボーナスはささやかな金額かもしれません。しかし、だからといって、それを漫然と使ってしまうのは考えものです。
厚生労働省がまとめた「毎月勤労統計調査」によると、従業員5人以上の事業所が2025年に支給した1人当たりのボーナス平均額は、夏季が42万6337円、冬季が42万4889円でした。合わせて年間約85万円というまとまった金額になります。
将来的にはこうした金額が得られるようになることを踏まえて、いまのうちからボーナスの上手な活用法を意識しておくといいでしょう。
資産形成ではボーナスを補完的な役割にとどめる
社会人になると生活環境が学生時代とは一変します。なかでも大きいのは、経済的自立が求められるようになることです。
基本的には1年ごとに収入と支出をバランスさせる、すなわち「ボーナス込みの年間収支」がマイナスにならないように心がけることが大切です。
ボーナスは大型の買い物や旅行などのイレギュラーな出費をまかなえるほか、年間収支の改善にも一役買ってくれる、非常に便利な存在です。だからこそ注意したいのは、ボーナスに頼り過ぎないこと。
クレジットカードのボーナス一括払いなどを利用する際には、それが本当に必要なものなのか、くれぐれも慎重に検討してください。「ツケ」の支払いが重なって、気がついたらボーナスがほとんど無くなっていたというケースも決して珍しくはありません。
貯蓄や投資などの資産形成についても、ボーナスを当てにしている人が多いのではないでしょうか。しかしながら、資産形成は日ごろから「習慣化」することが重要です。ボーナスはあくまでも補完的な役割にとどめたいところです。
まずは毎月一定額を普通預金から振り替える「積立定期預金」や、毎月一定額ずつ投資信託を購入する「積み立て投資」を通じて、月々の給与から少しずつでも資産形成にお金を回す仕組みをつくることが先決です。そのうえで、ボーナスの効果的な使い方を検討します。
ボーナスを投資信託のスポット購入に使う方法も
例えばNISA(少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠」で投資信託を積み立てている人は、ボーナスの一部を投資信託のスポット購入に充てることで、投資資産をさまざまな形で強化することが可能になります。
リターンに着目する場合は、つみたて投資枠と同じ投資信託を、NISAの「成長投資枠」でも購入するといいでしょう。これは投資元本を全体として大きくすることにより、将来的に期待できる収益額の増大を図る方法です。
リスクに着目して、つみたて投資枠とは異なるタイプの投資信託を成長投資枠で購入する方法もあります。現状の投資対象が米国株に偏っている人ならば、日本株や新興国株に投資するタイプの投資信託を購入します。
ボーナスという機会を利用して、普段の積み立てでは手が回らなかった分散投資の実現を目指すわけです。(チームENGINE 代表・小島淳)