5 投資信託の分類を知ろう
投資信託にはさまざまな種類があるが、以下のようないくつかの観点で整理することができる。
どんな商品に投資するのか?による分類
まず投資信託は、“人々から集めたお金をどんな商品に投資するのか”によって分類できる。株式に投資するもの、債券に投資するもの、不動産に投資するものなどだ。集めたお金を国債や社債などの公社債で運用するものを「公社債投資信託」、運用対象にわずかでも株式を含むものを「株式投資信託」という。不動産を中心に投資するものは「不動産投資信託(REIT)」と呼ぶ。
どんな金融商品に投資するのかによって、その投資信託のリスク・リターンは大きく違ってくる。例えば、公社債に比べると株式のほうが価格変動リスクなどが高いので、一般には公社債投信よりも株式投信のほうがリスクは高いと考えられる。
投資先が国内か国外か?による分類
投資先の地域によっても分類できる。投資対象が国内だけのものもあれば、海外の金融商品を中心に投資するものもある。さらに米国や欧州の先進国に投資するもの、アジアの新興国に投資するものなど、対象地域をしぼった投資信託もある。
外国の株式や債券に興味があっても、その国の企業の経営状況や株式市場の動向などを自分できめ細かく調べて投資するのは大変だ。海外の金融商品を中心に投資する投資信託を利用すれば、比較的簡単に海外への投資にチャレンジできる。
いつ買えるのか?による分類
投資信託を「販売方法」で分類すると、原則としていつでも購入できるものと、募集期間のみ購入できるものに分けられる。前者を「追加型」、後者を「単位型」という。
運用方針による分類
投資信託には、特定の指数(日経平均株価など)と同じような値動きをするように設計されるものがある。これを「インデックス型」という。例えば日経平均株価連動型の投資信託の場合、日経平均株価が上がればこの投資信託もほぼ自動的に値が上がる。
これに対し、運用の専門家であるファンドマネージャー(「投資信託のメリット」を参照)が売買のタイミングなどを判断し、より高い投資の成果を目指すものを「アクティブ型」という。