1 投資信託の特徴
「投資信託」とは、一言でいうと、広く投資家から集めたお金をまとめて複数の株式や債券などに投資し、その成果を投資家に還元する……というしくみの金融商品のことだ。
株式や債券への投資は、1つの銘柄だけを買うのではなく、いくつかを組み合わせて購入するのが望ましい。そうすれば、価格の急激な変動などによって仮にどれかが損失を出しても、別のどれかの収益がそれを補ってくれると期待できるからだ。(分散投資とポートフォリオ参照)
しかし、株式や債券をいくつも買おうとすれば、それだけ多くのお金が必要になる。しかも購入する銘柄が増えれば、情報収集や値動きのチェックなどの作業も増える。
その点、投資信託ならたくさんの投資家からお金を集めるので一人ひとりが用意するお金は少なくて済むし、まとまったお金で複数の銘柄を購入するので分散投資の効果が得られる。しかも、どんな銘柄をどのタイミングでどれぐらい売買するか、といった投資の細かい判断は専門家に任せることができる。
こうした特徴から、投資信託は初心者でも利用しやすい金融商品として日本でも普及が進んでいるんだ。