2 投資信託のメリット
投資信託のメリットを整理すると、次の4つが挙げられる。
1. 少額で利用できる
投資信託は、1万円程度から購入できるものがほとんどだ。手元の資金が少なくても利用できるし、毎月一定額を積み立てる形で購入することも可能だ。これから投資にチャレンジする人にとって利用しやすい金融商品だといえる。
2. 専門家に投資を任せられる
具体的には運用会社にいる「ファンドマネージャー」と呼ばれる専門家が、集めたお金をどのように投資するかを考えて実行してくれる。ただし、自分で株式や債券を直接買う場合とは違って、その分のコストがかかる。
3. 分散投資の効果が得られる
1つの投資信託のために集められる資金は数億円規模にもなり、それが数十~数百もの銘柄に投資される。これだけたくさんの銘柄に投資すれば、たとえ値下がりした銘柄があっても、別の銘柄の値上がりによって相殺されるという「分散投資」の効果が大きく発揮される。
4. 低リスク・低リターンから高リスク・高リターンまで種類が豊富
投資信託は、集めたお金を株式に投資するもの、債券に投資するもの、不動産に投資するものなど、投資する金融商品によってさまざまな種類がある。さらに、「新興国の国債に投資する」「環境ビジネスに取り組んでいる企業に投資する」といった目的やテーマを打ち出した投資信託も多数あり、リスク・リターンもさまざまだ。その中から、自分の投資目的や投資計画に相応しいものを選ぶことができる。
このように多くのメリットを持つ投資信託だが、あくまでリスクのある金融商品だということは覚えておこう。投資の専門家に任せられるのは魅力だが、投資したお金が必ず増えるとは限らない。投資の結果によっては、期待したリターンが得られない場合もあるんだ。株式や債券などと同様、特徴を理解した上で、上手に利用することが大切だ。