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「損益計算書」と「貸借対照表」とは?会社の損益の見方は?

損益計算書のポイント

損益計算書は、一定期間にその会社に入ってきた収益と費用をまとめたものといったけど、その中で、特に注目したいのは『売上高』、『営業利益』、『経常利益』の3つだ。

例えば自動車メーカーの場合、自動車を売って手に入れたお金が売上高。この売上高から、自動車の部品代とか、販売のために費やした広告費や人件費などを差し引いたものが営業利益だ。また、本業とは別に入ってきたお金と出ていったお金(銀行に支払う利息や銀行から受け取る利息など)を、営業利益とプラスマイナスしたものを経常利益っていう。

自動車メーカーの場合

売上高が大きい会社は、モノがよく売れていて、利益を生み出すパワーが大きいことを意味する。ただ、いくら売上高が大きくても、原材料費や人件費がかかり過ぎて、借金だらけで銀行に払う利息が多ければ、もうかっているとはいえない。

損益計算書

貸借対照表で何がわかる?

一方の貸借対照表は、会社が持っている財産や負債をまとめた書類で、『資産の部』、『負債の部』、『純資産の部』の3つのパートに分かれている。

3つのパート

資産の部には、現金や預金、土地や建物などの不動産、その他さまざまな会社の財産の額が書かれている。「売掛金」といって、「製品などを売ったけれど代金がまだ届いていないもの」の金額も、この資産の部に含まれている。

負債の部には、銀行から借り入れたお金をはじめとする各種の負債(借金)だ。「買掛金」といって、「製品などを買ったけれど代金をまだ払っていないもの」の金額も、この負債の部に含まれる。

純資産の部には、その会社を設立した時に準備されていたお金や株主に出資してもらったお金(資本金)や過去の利益の蓄積分などが記載されている。

貸借対照表

会社を経営していく上で、銀行などからお金を借りるのは欠かせないことだけれど、借金は少ない方がいい。一概には言えないけれど、仮に「資産」や「純資産」の規模が同じであれば、「負債」がより少ない会社のほうが経営は健全だといえる。

日野先生からのアドバイス

損益計算書では、売上高とあわせて営業利益・経常利益をしっかり見ることで、無駄な支出を押さえて着実に利益をあげているかどうか、判断できます。
また、貸借対照表の「資産の部」「負債の部」「純資産の部」という3つのパートを対比して見ることで、その会社の経営の健全度や安定度がある程度判断できます。