東京証券取引所の「東証統計月報」には、決算期別の上場会社決算短信集計(金融・保険業、新規上場会社、変則決算会社は集計から除外)が掲載されています。同月報の2003年7月号によると、2002年6月から2003年5月までに決算を迎えた会社数は、1875社。
このうち、約8割の1503社の決算が2003年3月に集中しています。
金融・保険業の決算期もほとんど3月ですので、上場会社の決算月が3月に集中していることがわかります。
2番目に決算会社数が多いのが2002年12月の132社(全体の7%)。
例えば、ビール大手4社(キリンビール、サントリー、アサヒビール、サッポロビール)はそろって12月決算です。
3番目には2003年2月の91社。
例えば、百貨店の大丸、三越、高島屋やスーパーのイトーヨーカ堂、イオン、西友、ダイエーなどが2月決算になっています。
3月期本決算が多いのは、日本の国や地方自治体の決算が4月始まり3月締めの年度単位になっていることと関係が深いと思われますが、経済のグローバル化に合わせて、世界共通の暦年単位(つまり、12月本決算)に移行しようという企業もあります。例えば、化学大手の旭硝子は、世界中に展開するグループ企業と営業年度を統一するため、本年度から12月決算に移行します(このため、2003年度は4月から12月までの9カ月決算)。中外製薬も3月本決算から12月決算に移行します。
逆に12月決算から3月決算へ移行する会社もあります。マンション分譲会社のゼファーは、会計基準の変更などが4月1日開始事業年度からの適用を前提としていることや同業他社の決算期日が3月になっていることを踏まえて今年度から3月本決算へ移行しています。