第5回インタビュー 松田 和泉氏
─「実践的な学びを得るために」
最優秀賞に選ばれる決意
世の中には優れた技術や製品を持ちながらも経営の問題に悩んでいる企業が多数あります。学生時代からそのような企業の力になりたいと考えていたので、卒業後はコンサルタントの道に進みました。現在は主にイノベーション創出や経営改革に係る仕事を行っています。今後は目の前の支援先企業のコンサルティングに注力するのみならず、書物の執筆などを通じて、業務で得た経験や知識をより多くの人に届けたいと考えています。
日経STOCKリーグに参加したのは、実践的な学びを得たい思いからでした。自ら学ぶ姿勢を大事にしているゼミに所属し、日経STOCKリーグへの参加、そして最優秀賞受賞への挑戦を決めました。
テーマ選びではストーリーにこだわりました。投資テーマとしてふさわしいストーリーをつくることを念頭におきながら、ゼミの専門分野である実証会計の研究も生かした組み立てとすることに、相当な労力を費やしました。他にも、最優秀賞に選ばれるために様々な壁を突破してきました。所属ゼミで初めてフィールドワークを実施したのも私たちのチームです。また、私の参加した第20回から投資対象がアジアの株式にも拡大したので、海外企業も積極的にポートフォリオに組み込みました。
レポート作成の作業量は膨大に増えていったのですが「絶対に最優秀賞に選ばれるぞ」と強い気持ちで乗り越えてきました。実際に最優秀賞に選ばれた時は努力が報われた気がして、本当にうれしかったのを覚えています。熱心に指導してくれた先生や先輩方への恩返しもできました。
社会との接点が生まれた
世の中の物事について実践的に知る機会のなかった私が、自分事として社会を学ぶことができたので、日経STOCKリーグは非常に意義のある取り組みでした。コンテストに参加する前は、新聞などを読んでも、どこか遠い出来事のように感じていました。大学でそれまで選択していたカリキュラムは座学が多く、知識が身についた実感がありませんでした。日経STOCKリーグに参加して、レポート作成のために自分でテーマを決め、企業を選び、実際に訪問したことで、初めて社会との接点ができた気がしました。「世の中にはこんなにも多くの企業があるんだ」といった驚きや、それぞれの企業の持つ思いを知ることもできました。日経STOCKリーグでの経験は教室にいるだけでは得られない、社会人への大きな一歩となる学びでした。
当時は目の前の一つひとつに全力を注いでおり、やり残したことはありませんが、もう少し計画的に作業を進めたり、周囲に迷惑をかけないよう取り組んだりできたらよかったなと思うことはあります。当時の反省があるからこそ、作業の進め方や役割分担は現在の仕事でも大切に考えています。
これから挑戦する学生のみなさんには、大変なことほど、困難を乗り越えた先に貴重な経験値を得られると伝えたいです。また、フィールドワークで訪問した企業は今でも応援しています。企業には、生活者とつながる意味でも学生の取材をぜひ受けていただけると嬉しく思います。
- 松田 和泉氏
- 第20回(2019年度)最優秀賞受賞
(東京大学 首藤ゼミOG)