経済学をこよなく愛する日野です。
日経STOCKリーグに参加するにあたって、レポートを作成していく中で重要なポイントを簡単にお伝えします。
私のアドバイスをレポート作成の参考にしてみてくださいね。
- 日経STOCKリーグ
- 教えて!!日野先生
レポートを書き始める前に、まずテーマ設定がとても重要です
具体的にテーマってどんな風に決めればいいんでしょうか?
皆さんにとって、10年後の日本はどのような社会になってほしいか、あるべき日本の姿はどのようなものか?考えてみてください
例えば社会的弱者にやさしい社会や、環境にやさしい社会、AIやデジタル技術の発展した社会など、理想の姿が思い浮かびますね
皆さんの思い描く社会やそれに対する課題が、テーマ設定には重要なポイントになります!
次にその思い描いた社会を実現してくれそうな企業を見つけることからはじめてみましょう
理想の社会を実現してくれそうな企業は見つかりましたか?
その企業の株式を買い、応援することで理想の社会の実現に近づきますね株式を買うことは、すなわち未来への投資につながります。
その投資が社会にどんな影響を与えるのか考えながら、10年後に自分が望む社会に少しでも近づくように、テーマを選んでみましょう
テーマが決まり、投資をしたい会社が見つかったら次はポートフォリオの構築をしてみましょう。
ポートフォリオとは、株式の銘柄の集まりのことです。この日経STOCKリーグでは、10銘柄以上、20銘柄以内で選ぶように決まっていますどうやってポートフォリオに入れる企業を選べばいいんですか?
まずはスクリーニングを行ってみましょう。スクリーニングとは、ある基準に従って投資する企業を選び出す作業です。スクリーニングの回数は決まっていませんが、2,3回行うといいですね。
第一スクリーニングの段階で、50~100社くらいに絞り込むといいですね第一スクリーニングでは、新聞や雑誌、Webの記事など、なんでも構いませんので、自分たちのテーマに関係する企業をリストアップしましょう
第一スクリーニングの後は、定量的、定性的なスクリーニングを行って、10~20銘柄まで絞り込みましょう
定量的分析とは、数値や数量などのデータをもとに分析することです。収益性、効率性、安全性、生産性、成長性などを考慮します
定性的分析とは、数字では表せない情報やデータをもとに分析することです。ホームページや、新聞、企業訪問などで得られる情報を集めることができますね
もちろん今述べた以外にも、他に基準となる指標もあるでしょう。皆さんでその指標や基準を調べてみましょう
必要に応じて、スクリーニングの回数を増やしても問題ありませんよ
自分たちの設定したテーマから逸れていないか、ちゃんとテーマに沿ったスクリーニングになっているか、確認しながら進めるのがポイントです
スクリーニングを進める中で、実際に企業や団体に取材をすることをおすすめしています。
企業の生の声を聴くことで、インターネットで調べるだけではわからなかった新たな視点を得たり、スクリーニングをして選定した結果が、果たして正しいのか等の検証ができます企業訪問の流れを教えてください
まずはメールや問い合わせフォームから連絡する人が多いようです
企業の方にはお忙しい中、時間をとっていただきますので、
・2週間以上前にアポイントをとる
・その際に候補日時は複数提示する
・事前に質問リストをお送りして、予めどういうことを聞きたいのかをお知らせする
と良いですよ企業訪問の際に気を付けることはありますか
無事企業訪問のアポイントがとれたら、その後企業の担当者から連絡が来ることもあるので、メールはこまめにチェックしましょう。
場合によっては、先生の連絡先を企業側にお知らせしておいても良いかもしれません取材当日は、限られた時間を有意義に過ごすため、自分たちのレポート内容を簡単にまとめた資料を持参し、プレゼンを行った上でヒアリングを行うと、取材を受けてくれる方に、その日の取材の意図が伝わりやすく良かったという意見もありました
レポートを書くのにポイントはありますか?
そうですね。テーマが決まり、企業を選ぶ段階で、皆さんはこれまで知らなかった多くの企業を見つけることができると思います
あまり名前の聞いたことのない企業でも、世界的にとても有名な企業は数多く存在します
様々な企業について調べることで、経済に関して深い理解につながります。日本経済新聞や日経電子版などを活用して調べてみましょう
実際に企業を訪問して、最前線で仕事をしている方々の取り組みを知ることはとても重要です。まずは身近で働いている人に意見を聞いてみることも大切です。コロナ禍で直接訪問が出来ないケースがあるかもしれませんが、ビデオ会議や電話取材などオンライン訪問が可能かどうか打診してみてもいいかもしれません
また地方自治体などに話をきくのもいいでしょう。例えば、環境問題や医療問題等は、地方自治体と企業が連携して活動を行っていることも多く、地方自治体で意見を聞くと、企業の実情について有益な情報を間接的に得ることができ、レポートを書く際の参考にもなります
パソコンや本など、机の上で調べるだけでなく、実地調査やインタビューなどフィールドワークに取り組むと、レポートを作成するのに大きな助けになります。ぜひ、積極的に取り組んでみてくださいね
また、自分たちの書いたレポートを読み返したり、先生や身近な人に読んでもらったりすると、改善点が見つかるかもしれません。テーマに沿った内容になっているか、要旨は伝わるか、自分たちならではの視点が盛り込まれているかなど、見直してみましょう
そして、タイトルも重要です。タイトルとレポートの内容にずれがないか、最後にもう一度チェックしましょう
日経STOCKリーグ参加者向け授業も参考にしてみてくださいね
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