3 債券はだれが発行する?
債券にはさまざまな種類があり、「誰が発行する債券か?」によって分類することができる。
株式の場合、発行するのは文字通り「株式会社」であり、原則として民間の営利企業しか株式を発行しない。これに対し債券は民間企業だけでなく、国や地方自治体などの公共機関も発行することができる。
債券は、国が発行する「国債」や地方自治体が発行する「地方債」一般企業が発行する「社債」などに整理することができる。
また、一般に発行者、発行市場、通貨のいずれかが海外である場合には「外国債(外債)」と呼ばれる。基本的には国内の債券と同じだが、外貨建ての場合には為替相場などの影響を受ける。
最近では、社会課題の解決のため、例えば環境問題の解決を目的としてお金を集めるため債券(「グリーンボンド」という。)を発行するという事例も増えてきている。債券を買うということは、債券を発行した機関などに対してお金を貸すということだ。だから債券を買うときには、債券の種類や「発行者は誰か?」だけでなく「何のためにお金が使われるのか?」にも注目しよう。お金を貸す立場として、借り手がどれぐらい信頼できる相手か?本当にお金を返してくれそうか?社会の役に立ちそうか? しっかりと見極めることが重要なんだ。