8 株式の売買ってどんなこと?
株式の値段の決まり方
証券取引所では、毎日ものすごくたくさんの株式が売買されている。
その中で、株式の値段も決まっていく。
株式の値段の決まり方は、基本的にはモノの値段の決まり方と同じだ。
「僕はどうしてもその株式がほしいから、100円じゃなくて、200円でも買いますよ!」「いや、だったら私は300円で買います!」っていう具合に、値段が高くても買いたいという人が多ければ、株価は高くなる。
逆に、「100円じゃ買いたくないよ。でも、80円なら買ってもいいよ」と、安くなければ買わないという人が多ければ、株価は低くなるわけだ。
注文が取引所にくるまで
証券会社から証券取引所に注文が伝えられる。
僕たちが株式を売買する場合、一般的にはまず証券会社に注文を出す。
証券会社は、コンピュータネットワークを使って、各支店から集まった注文を全部、証券取引所に伝える。証券取引所には、毎日膨大な量の注文が全国から集まってくるというわけだ。
(「取引所」といっても、魚市場みたいに、人が株式を持って集まるわけではなくて、コンピュータネットワークを使って注文を伝えるのだね。)
証券取引所では、この膨大な注文の中から「トヨタ」とか「ソニー」とかいった銘柄ごとに「売りたい」という注文と「買いたい」という注文を結びつけていく(これも、コンピュータ上で行われる)。
注文のゆくえ
証券取引所では、2つの原則にしたがって注文を結びつける。
それぞれの注文は、いくらで買いたいか?(売りたいか?)という値段がまちまちだ。
そこで証券取引所では、
(1)買いたいという注文については一番高い値段のものを、売りたいという注文については一番安い値段のものを、優先して結びつける(価格優先の原則)
(2)もし同じ値段の注文がいくつもあったら、早く注文した人を優先して結びつける(時間優先の原則)
という2つの原則にしたがって、注文を照らし合わせていくんだ。