金融ビッグバンによって、証券業務は様々な規制緩和が行われました。
この中で、最も消費者にインパクトを与えたのが、株式売買をする際の委託手数料の自由化でしょう。インターネットを利用した株式取引では、あっと言う間に手数料は10分の1以下となり、最近では1回の売買の手数料が1000円を下回る証券会社も珍しくなくなりました。こうした手数料引き下げの動きを後押ししたのが、証券会社の免許制から登録制への変更です。外資系を中心に新規参入が相次ぎ、最近では合従連衡の動きさえ始まっています。一方で、中小証券会社の倒産も相次ぎました。
一方、投資信託は販売ルートが銀行窓口にも広がりましたが、業界の思惑とは裏腹に売れているのはMMFなど公社債投信が中心。株式投信は伸び悩んでいます。
また、伸びると期待された証券総合口座も未だに様々な口座振替ができる銀行版総合口座の足元に及ばない状況です。直接手がけられるようになった資産運用業務もまだ目を見張る動きはありません。
細かい点を挙げれば、金融ビッグバンによる証券業務の規制緩和の影響はもっとありますが、個人に密接なことを簡潔にと言われますと、上記なようなことになりましょうか。