経営陣による企業買収(MBO)のことです。企業の子会社や特定の事業部門の責任者が親会社などから事業を買収して独立する仕組みです。
新興企業を中心に投資するベンチャーキャピタルに代表される投資ファンドと独立する経営者が共同で出資した会社が銀行などからの融資を合わせて、経営権を買い取るのが一般的な手法です。出資者は企業が成長した段階で株式を公開したり、別会社に売却したりして利益を得ることを狙っています。最近では、大手スーパーのダイエーの系列百貨店だったプランタン銀座に対して、経営陣、幹部級社員と富士銀行系の富士キャピタルマネジメントの運営する投資ファンドが共同で、プランタン銀座株式をダイエーから買い取りました。
企業は事業の「選択と集中」を進めており、本業以外の部門を外部に売却する動きが目立っています。バブル崩壊後に膨らんだ、負債を削減したいとも考えております。こうした中で、MBOは効果的な事業部門の売却方法として注目されており、銀行などは新しいビジネスチャンスにしようと専門部署を設立し始めています。