9 所得の再配分と経済の安定
政府にはほかにも仕事があるようです。
政府や地方自治体は年に一度、税金や借金などからなる収入(「歳入」)と、それらの使い道(「歳出」)を細かく決めた「予算」をもとに、仕事を行います。
収入の多いところから多くの税金を集め、それを社会全体のために使うことで、貧富の差を解消することができます。これを「所得の再配分」といいます。
政府には、経済を安定させる役割もあります。たとえば、不景気のときは、仕事のない失業者が増え、社会にお金が出回っていません。
そこで、政府がお金を出して社会の役に立つ仕事(公共事業)を作ったり、税金を減らして(減税)、社会に流通するお金の量をふやしたりします。