プライムレートとは、銀行が取引先の中でもっとも優遇する企業(業績が良い、財務状況が良いなど、貸し出すうえで問題がない企業)に対して、資金を貸し出す際の金利のことを指します。
短期プライムレートは短期の貸し出しに適用する金利で、各金融機関は返済期間が1年以内の資金のやり取りをする短期金融市場の動向を見ながら決めていますが、実際には無担保コール翌日物と呼ばれる金利水準に準じて決まっているようです。
都市銀行では、変動金利型の企業向け融資金利はこの短期プライムレートに連動するケースが多く、個人向けでも、変動金利型の住宅ローンや教育ローンなどの金利は短期プライムレートに連動しており、住宅ローンの場合は「短期プライムレート+1%」というのが一般的です。
短期金融市場では、日銀の金融政策が金利水準に反映されます。
日銀は(2001年)3月に無担保コール翌日物金利の利下げをしましたが、下げ幅が0.1%だったので、銀行は(2001年)現在1.5%となっている短期プライムレートの引き下げには慎重になっています。ただ、無担保コール翌日物金利をゼロに近づける「ゼロ金利政策」が復活すれば、低下する可能性があります。そうなれば、企業の利払い負担が減って、悪化しつつある景気に対して、ささやかなカンフル剤になるかもしれません。