マネーロンダリングという言葉で使われることが多いと思いますが、ロンダリングの語源は英語の「launder」(洗濯するの意)にあります。お風呂やさんなどにあるコインラウンドリー「coin laundry」を思い浮かべると、もっと身近に感じるでしょう。
マネーロンダリングとはおカネを洗濯するということです。
なぜ、おカネを洗濯するのでしょうか。
それはおカネが汚いからです。
マネーロンダリングの対象となるおカネは通常、非合法な手段、方法で稼いだおカネが多いのです。
代表的な例が麻薬や武器などの取引です。こうした取引を行う組織や個人は稼いだおカネの出所はもちろん、おカネの流れや本当の持ち主をわからなくする必要があります。不正行為や非合法活動を警察、規制当局に知られるのが怖いし、税金なども支払いたくなからです。
ロンダリングでは普通、いくつもの銀行口座間を移動させることで、資金の出所をわからなくします。”汚れたおカネ”が口座を転々とするうちに”きれいなおカネ”になるということで、洗濯というわけです。
このため、先進国ではこのマネーロンダリングを規制する法律が相次いで制定されています。
たとえば、麻薬取引では資金の出所がわかれば、その麻薬を売っている組織を把握し、撲滅できると言われています。日本でも銀行や証券会社などに口座を開くときに本人確認のために、様々な書類が求められることがあります。これは脱税を防ぐという意味もありますが、広く言えば、マネーロンダリング防止でもあるのです。
外国為替取引などについても厳しい監視をしている国や地域があるのもこのためです。