明治製菓は「チョコレートは明治」という強力な基盤を固める一方で、冒頭にあげたようにいくつもの画期的な商品をヒットさせ、新分野を開拓している。
発売当初のカール(1袋70円)。スナック菓子という新分野を切り開く成長商品となる
まず67年、チョコレートの新分野商品として「チョコバー」を発売、丸かじりタイプという新しいスタイルを提案した。そして68年に発売され爆発的にヒットした「カール」。当時、スナック菓子に注目していた明治製菓は、他社に先駆けてエクストルーダー(膨化成型機)を導入してコーンパフの開発に成功、「カール」は新分野を切り開く画期的商品となった。独特な食感のグミもブームとなった。明治製菓は88年にグミ史上のエポックといえる「果汁グミ」シリーズを発売して一大ブームを巻き起こしている。
90年代には新タイプのチョコレートを次々に発売、なかでも反響を呼んだのが、93年に冬期限定として発売された「メルティーキッス」である。これはチョコレート史上初の期間限定商品で、「口溶けチョコ」という新ジャンルを切り開く画期的商品となった。