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2001年11月、日本航空と日本エアシステムの統合を発表
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統合を待つJAL機とJAS機の尾翼。新たな空の歴史の幕開けは近い
2001年11月11日付の日本経済新聞朝刊に載ったスクープ記事に驚かれた方も多いだろう。「日航、日本エア統合」という大見出しで、日本航空と日本エアシステムの統合が伝えられていた。記事のとおり、2001年10月2日、持株会社である「株式会社日本航空システム」が発足し、両社はその傘下に入った。そして2004年の春には、国際線を担当する「日本航空インターナショナル」と国内線を担当する「日本航空ジャパン」を柱とする新体制に移行する。これまで国内線では全日本空輸が約1/2のシェアを占め、日本航空と日本エアシステムは約1/4ずつのシェアであったが、統合により全日本空輸と統合会社はほぼ拮抗することになる。この国内線の基盤を確保し、より熾烈な国際競争に挑む、というのが統合の目的である。
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日本航空本社ビル(東京・品川)
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2002年9月発表の新しいJALグループのブランドアイデンティティ
これに伴い、新「JALグループ」のロゴマークも決定した。いよいよ「鶴丸」マークは姿を消すことになるが、輝ける太陽をモチーフに空に向かって上昇していくアーク(円弧)を描いた新ロゴは、日本を代表するエアラインにふさわしいグローバルデザインになっている。戦後の民間航空の先駆けとして飛び立った日本航空は、52年目に生まれ変わった。世界のメガキャリアに対して日本航空がどこまで力を発揮できるか、今回の統合がその重大な鍵を握っている。