5 「直接金融」と「間接金融」とは?
金融商品に関して、もう一つ知っておきたい考え方がある。「直接金融」と「間接金融」というものだ。
金融商品は、金融機関が間に立ってお金が動くタイプのものと、そうでないものに分けることができる。
直接金融
たとえばキミが証券会社に行き、ソニーが発行した株式を買ったら、キミはソニーに出資したことになるね。このとき証券会社は、窓口の役割を果たしているだけだ。
これは債券の場合も同じ。証券会社に行って、ソニーが発行した債券を買えばソニーにお金を貸したことになる。
このように、お金を出す人と、お金を受け取る企業が直接結びついてるお金の流れを「直接金融」っていう。
間接金融
これと性質が大きく違うのが銀行の「預金」だ。
僕たちはAという銀行に預金した場合、「A銀行に」お金を貸したことになる。A銀行は僕たちから借りたお金を、企業など(例えばソニー)に貸し出す。いわば「又貸し」だね。このように、金融機関(銀行)が間に立って、お金を出す人とお金を受け取る企業が、間接的に結びついているお金の流れを「間接金融」っていうんだ。
金融商品の特長を理解して利用する
一般的に「直接金融」 より「間接金融」のほうが、リスクが小さいといわれる。ただし、お金がふえる割合も小さい(つまり「リターン」が小さい)。
一方「直接金融」 は、「間接金融」 よりリターンを期待できるが、リスクも大きいといわれる。
また、株式や債券のような「直接金融」の商品を利用する場合、僕たちは「どの企業をどう買うべきか?」を自分で判断しなくてはいけない。自己責任が出てくるんだ。
なかでも株式は、債券のような保障がないから、それだけ企業のことを勉強しなくてはないらない。
このように、株式や預金、債券といった金融商品には、リスクと期待されるリターンに違いがある。だから、それぞれの特長を理解して、上手に利用することがとても大切になるんだ。