お金の歴史雑学コラム

23 平安貴族の収入格差

平安貴族の収入は「位」と「官職」の二本立て

平安時代の日本の人口は約600万人で、平安京には約10万人が住んでいたとみられています。当時の律令官僚は全国に1万人以上いましたが、高級官僚、中級官僚、下級官人のピラミッド型で、三位以上の高級官僚はわずか10~20人ほどで、その下の四位、五位の中級官僚は約150~200人、この二つのグループの家族を合わせると1000人ほどが平安京に住んでいました。

貴族の給料は、「位」に対する給料と「官職」に対する給料の二本立てでした。高級官僚の貴族は高給が保証されていて、「官職」がなくても「位」に対する給料だけでひとまず裕福に暮らせました。中級官僚は、中央官庁で働いているよりも、地方の国守(長官)になったほうが収入が多かったりしました。六位以下の家に生まれた下級官人は、五位より上に出世することがきわめて難しく、暮らしも贅沢ではなかったようです。

平安貴族

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