20 「ユーロ」のひみつを探る!
同じお金を使っているとは言っても、ヨーロッパ各国で使われるお札や硬貨すべてを一箇所で製造・印刷しているわけではなく、それぞれの国ごとに作られています。紙幣に刻印されている12ケタの記号・番号を見ると、一番最初のアルファベットでどの国で作られたものかが判断できます。例えばフランスはU 、ドイツはXです。
一方、ユーロ硬貨のほうは、表はどの国も同じデザインですが、裏面はそれぞれの国ごとに違うデザインを使っています。
例えばイタリアでは、ルネサンス時代の有名なイタリアの画家ラファエロが描いた詩人ダンテの肖像画や、同じくイタリアの画家ボッティチェリが描いた「ヴィーナスの誕生」などをはじめ、8つのコインすべてに異なるデザインが用いられています。ギリシャも8種類とも違うデザインで、ギリシャ神話に出てくるエウロパ姫やアテネの女神を表すフクロウなどが描かれています。
このほか、フランスでは画家ミレーの代表作「種をまく人」などが、スペインでは「ドンキホーテ」で有名な文豪セルバンテスの肖像などがモチーフに使われています。それぞれの国の文化や歴史、お国柄が表れていて面白いですね。
みなさんもヨーロッパを旅行する機会があったら、ユーロ紙幣・硬貨にもぜひ注目してみてください。