お金の歴史雑学コラム

日本のお札に含まれる9つの技術

日本のお札は洗濯しても破けない紙幣専用の特殊な和紙

私たちが普段使っているお札は、紙も特別製です。
本や雑誌、コピー用紙などの紙は「パルプ」から作られるのが普通ですが、日本の紙幣には「みつまた(三椏)」や「マニラ麻」といった植物繊維を特殊加工して作られる和紙が使われています。
みつまたは日本の特産で、繊維は柔軟で光沢を持ち、高級和紙の原料にもなっています。

みつまた

みつまた

マニラ麻は、バナナそっくりのバショウ科の植物で、軽く水に浮き、ロープや紅茶のティーバッグなどにも使われています。

これらの繊維から作られた紙には独特の風合いがあるため、たとえパルプで作られた紙にお札をカラーコピーしても、その手触りの違いからニセ札であることは簡単に見分けられます。

また、これらの紙の特徴はとても丈夫なこと。「うっかりズボンのポケットにお札を入れたまま、洗濯機で洗濯してしまった!」という経験のある人もいると思いますが、日本のお札は洗濯機で洗ったぐらいでは破けません。

監修:野村ホールディングス

1925年設立。グローバルに拠点をもつ金融サービス・グループ。
幅広い世代を対象とした金融経済教育にも取り込んでいる。

野村ホールディングス