1. お金の歴史雑学コラム
Column 2

世界で最も高額なお札って、いったいいくら?

江戸時代に生まれたお金 江戸時代に生まれたお金

「缶コーヒー1本=1億円」「コンビニ弁当1個=500億円」「クルマ1台=150兆円」……などと考えると笑い話のようですが、実際にこんなことが起こると世の中はパニック状態になりますし、企業の活動もストップしてしまう恐れがあります。

現代の世の中では、会社同士でお金のやり取りする場合も、後でまとめて銀行を通じて振り込むのが普通です。しかし、たった2~3日でモノの値段が何倍にもなってしまうのなら、一刻も早くお金を受け取りたいですから、後日お金を振り込んでもらうような訳にはいきません。お金を早く使うために、誰もが預金を全部引き下ろそうとすれば、銀行のしくみもストップしてしまうでしょう。お札のことを誰も信用しなくなりますから、物々交換のような時代に逆戻りしてしまうかもしれません。

このような異常な物価の値上がり=ハイパーインフレーションは、具体的には政府がむやみにお札を大量発行してしまった場合などにおこります。
「政府は、国民から税金なんか徴収しないで、どんどんお札を刷ればいいのに」……と考えたことのある人もいると思いますが、実際には、お金の量がその国の経済の規模に見合った量を超えてしまうと物価が上昇してしまうのです。お金の量を増やすだけでは、世の中の誰も豊かにはなれないわけです。

日本銀行

日本銀行

このような物価の上昇がおこらないように、お札を発行する量をしっかりとコントロールしておく必要があります。この役割を果たす機関を「中央銀行」といい、日本では「日本銀行」がこれにあたります。

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