9 株主優待ってどんなもの?
株主になると、配当やキャピタルゲインやインカムゲインといった利益のほかに、「株主優待」という特典を受けられる場合がある。
これは株式を発行している会社が、株主だけの特典として、自社の商品やサービスなどをプレゼントするものだ。
すべての会社が取り入れているわけではないけれど、1000社以上もの会社が何らかの株主優待をやっている。
株主優待は日本独特のサービスで、単にお金を受け取るのと違い、その会社の特色を活かしたユニークな商品などがもらえるので、これを楽しみに株式投資をしているという人も多いんだ。会社側としても、自社の商品のことを知ってもらう良い機会になるし、株主たちが、より愛着を持って長くその会社の株主で居続けてもらえると期待できる。
株主優待として提供されるものは、業界ごと・企業ごとでさまざまだが、代表的なものには次のようなものがある。
自社の商品を提供するもの
食品メーカーが自社の食品・飲料品を、外食企業が自社のレストランで食事できる優待食事券などを贈るといった例がよく見られる。また自社商品でなくても、例えば建設会社などが「お米券」をプレゼントするといったケースもある。
自社のサービスを提供するもの
映画会社の映画招待券、ホテルの宿泊券・宿泊割引券、鉄道会社の回数券・優待乗車券など、その会社の施設やサービスを受けられるものがある。
その他
住宅メーカーが建築工事の費用を割り引くポイントを配布したり、レコード会社が株主限定のコンサートを開いたりするケースもある。
※その会社の株主になっていても、一定株数以上を持っていないと株主優待を受けられないケースが多いので注意が必要だ。また、会社ごとに株主優待を提供する月が決まっており、その月末時点に株主になっていなければ株主優待を受けることができない。
参考: 株主優待を受けるまでの流れ / 条件(野村證券サイト)
株主優待の情報については、『日経会社情報DIGITAL』に掲載されているほか、インターネット上でも各社の株主優待について紹介しているホームページがあるので、そこを参照するといいだろう。