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お金の役割を考える
どうしてお金は生まれたか
「お金」がなかった時代の漁師さんの生活
ふだん私たちが何気なく使っている「お金」の役割について、改めて考えてみましょう。
昔、まだ世の中に「お金」がなかった時代、人々はモノとモノとを交換し合って生活していた、といわれています。
例えば、魚釣りが得意な人は漁師さんとなり、魚を欲しいという人々に釣った魚を渡して、それと引き換えに、狩りが得意な人からウサギや野鳥などの獲物をもらったり、木登りの得意な人から木の実や果物をもらったりしたのでしょう。
この時代、ほしいモノを手に入れるのは、とても大変だったに違いありません。
もし漁師さんが“今日は果物が食べたいな”と思っても、果物を持っている人がその日魚を食べたいと思っているとは限らないからです。しかも、早く交換してくれる相手を見つけないと、せっかく釣った魚がいたんでしまいます。一生懸命探しても、交換してくれる相手が見つからないこともあったはずです。