1. お金について考えよう
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お金とよい関係をつくるには?

お金を「借りる」前に知っておくべきこと

「信頼」があって貸し借りができる

もう一つ覚えておきたいのは、お金の貸し借りは、人と人との「信頼」の上に成り立つものだということです。

例えばみなさんが、友達とお金を貸し借りした場合を想像してみてください。あなたが自分の大切なお金を友達に貸して、もしそれを返してもらえなかったら、その友達と今までどおり仲良しでいられるでしょうか?

本来、お金は「働くこと」でしか手に入らないはずのものです。働いて手に入れたお金ではなく、誰かから借りた大切なお金を自分のために使うということは、とても特別なことなのです。そして、たとえどんな理由があったとしても、お金を返せなければその人は信頼を失ってしまいます。

大人にとっても、お金を借りるのはとても大きなことです。自分がこれから働いて、借りたお金をちゃんと返せる見込みがなければ借りるべきではありませんし、返してくれる信頼がなければ相手も貸してはくれません。

みなさんも大人になって家やクルマを買うときなどには、お金を借りることになるかもしれません。お金を借りることは決して悪いことではありませんが、あまり気軽にしてはいけないものです。お金を借りるのは、自分にとって本当に大切なものを買うときだけだと考えておきましょう。
特に、働いて自分でお金を得られるようになるまでは、自分で責任を持ってお金を返せる力がありませんから、お金の貸し借りは控えましょう。お金の貸し借りは、人と人との大切な信頼関係を揺るがすこともある、ということを決して忘れないでいてください。

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