学校との取り組み
中学生編

三藤先生は、『街のTシャツ屋さん』が全国の中学校に配布された初年度にも、授業に使用している。今年度の授業については初年度と異なるところがあり、今年度は討論を授業に取り入れたことである。
この単元を始めるにあたって、三藤先生が生徒からの自由アンケートで感じたのは、金融に関する知識や考え方が、他の項目の内容よりもあいまいであったことであった。先生は、小学校で学習していない上に、最近の金融の急激な変化がその理由ではないかと考えた。
学習指導要領には、経済の三主体である家計、企業、政府がどんな役割、営みをしているのかという知識を定着させるとことが示されている。さらにその知識を活用して、経済に関する様々な事象について考えを持つことができるように、目標が掲げられている。

そこで先生は、どんな「概念」を持てたら、それらの目標を達成したことになるのかを考え、授業の中で「どんな経済問題があるのか、その原因は何か、どうすれば問題を解決できるのか」という問いを発問してきたのである。
そして、先生が計画した全29時間の指導計画では、