第2回日経STOCKリーグの実施記録や入賞レポートを掲載します。
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第2回(2001年度)実施記録
参加数
学年 | 中学 | 高校 | 大学 | 計 |
---|---|---|---|---|
学校数 | 25 | 91 | 142 | 258 |
チーム数 | 113 | 414 | 581 | 1,108 |
人数 | 450 | 1,658 | 2,365 | 4,473 |
各賞
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最優秀賞・金融担当大臣賞
慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部4年
Intangible Asset Fund~目に見えない企業価値の将来性に投資して~(41KB)
【メンバー】
半田厚、酒井祐樹、藤田和正、山口陽平、山田泰宏
【ポートフォリオ】
ニコン、中外製薬、石川島播磨重工業、藤沢薬品工業、三共、エーザイ、大正製薬、アイシン精機、フジクラ、ヤマハ発動機、パイオニア、日本化学、信越化学工業、三菱ウェルファーマ、ユニオン光学、三井化学、双葉電子工業、協和発酵工業、キヤノン、カプコン
部門賞・中学部門
同志社中学校3年
【メンバー】
小林真悠子、片倉なつよ、北畠茉莉江
【ポートフォリオ】
オリエンタルランド、カシオ、コナミ、サロモン、資生堂、シャープ、スターバックス、セブンイレブンジャパン、ソニー、バンダイ、ドトールコーヒー、任天堂、富士通、マクドナルド、ミノルタ、明治製菓、焼肉屋さかい、ユニ・チャーム
部門賞・高校部門
福岡県立修猷館高等学校2年
【メンバー】
亀田ともみ、井上ちか、中村勇樹
【ポートフォリオ】
ヒューネット、三菱地所、イビデングリーンテック、東急建設、環境建設、テトラ、日本ゼオン、旭化成、三菱化学、ライト工業、トヨタ自動車、日石三菱、ユアサコーポレーション
部門賞・大学部門
釧路公立大学ゼミ3年
【メンバー】
稲垣宏治、中川温夫、河原正治
【ポートフォリオ】
静岡銀行、ヤマト運輸、オープンループ、雪国まいたけ、セーレン、小松精錬、ローム、吉本興業、ニッポン高度紙工業、加ト吉、戸田工業、不二精機、浜松ホトニクス
敢闘賞
香川県丸亀市立小手島中学校3年
灘高等学校1年
山脇学園高等学校1年
大阪大学経済学部経済・経営学科田畑研究室3年
ポストモダン・エコノミーにおける企業アプローチと需要創造の分析(115KB)
一橋大学2年
パフォーマンス賞
立命館大学3年
審査委員長講評
【審査委員長】内田茂男氏(千葉商科大学政策情報学部教授)
去年初めて審査委員長として審査をしましたが、去年同様今年も非常にいろいろ悩みました。なかなか甲乙つけがたし、といったところです。まず、質的な水準が非常に上がり、各レポートに差がなくなったという感じがします。もちろん昨年の水準が低かったということではなく、大幅に上回ったということです。分析の内容も非常にしっかりしてきましたね。中学部門の内容は、本当に驚きました。皆さんのみずみずしい感性が、十分に反映されている。身近なところ、自分の周り、自分の生活あるいは自分の学校生活 あるいは自分の通っている道、そういうところから問題意識を持ち、ポートフォリオを組んでいることに、本当に感激しました。審査員一同、そういう感じをみんな持ちました。大学部門では、ポストモダンの考え方が出ていましたが、思うに中学生の方々のポートフォリオの組み方は、まさにポストモダンなんですね。自分達の現場から 問題意識を持って組み立てていく、これがまさにポストモダンの行動だろうと思います。高校部門についても、同じようなことがいえます。大学部門では高度なファイナンスの勉強をされているという方々がたくさんいらっしゃいました。投資理論はアメリカが中心ですが、大変高度です。それをよく勉強なさったと驚きました。
皆さん、非常に幅広い視点で問題意識をお持ちで、目のつけどころが斬新でした。世の中の大きな流れを捉え、その流れを自分達の肌で感じた感性というものに繋げ、そこから流れをつかもうという発想にみずみずしい感性を感じました。また先生方のご指導が非常によかったなという感じがいたしました。投資教育が大事で、成果が上がるものと確信しました。若い皆さん、頑張ってください。
【審査委員】関要氏(財団法人日本証券経済研究所理事長)
二度目の審査となりましたが、全体としてこのレポートの水準が非常に上がっているという感じを持ちました。社会で、経済で、どのような問題が起きているかということを一生懸命考えてテーマを選択し、それを踏まえて銘柄を選び、ポートフォリオを考えている。難しい言い方をすれば、マクロとミクロのギャップをどうやって埋めるかに挑戦している。その姿勢がはっきりと打ち出されていることに非常に喜びを感じました。また、その中で、苦労をされ、工夫をされたという姿が、率直にレポートに書かれていたということにも好感を持ちました。さらにインターネットをうまく活用し、丹念に辛抱強く選んでいたことも印象的でした。株式投資というのは一面収益を目指すことといわれますが、企業またその企業を支える投資も、社会に貢献しなければなりません。社会的な貢献と収益性ということをどのように結び付けていったらよいか。これは大変理論的にも実際的にも大事なテーマです。そういった問題に皆さんが触れてきていることも大きな喜びです。STOCKリーグに参加なさって、学習効果というものを感じたと思います。それはこの催しの大きな目的を実現するということだと思いますが、こういった問題意識を長く持ちつづけて、追求していってほしいと思います。
【審査委員】福原賢一氏(野村證券取締役金融研究所長)
私は「このレポートを書いた人達は一体どういう人か」と、顔を見たくなるようなレポートを選んでいるという側面があります。
全体的に質は上がっていますが、傾向と対策もずいぶん練っている、さすが偏差値世代という一面もありました。ただ、それを置いても、今回、質が大変高かったと思います。
私の仕事は証券アナリストだとかストラテジストとかいうところを統括する立場なので、特に大学生の諸君、専門で学んでいらっしゃる投資理論や専門性のあるレポートは、こちらもプロの目で厳しく審査をしました。私は理論よりむしろ、自由な発想や、どれだけ刺激を受けるかということに力点をおきたい。また、直接的な情報をどう取っていくかを知ってもらいたい。今はインターネットで情報を取れるわけですが、それ以上に、生で取る情報の大切さを指摘しておきます。もうひとつ、中身と離れますが、「謝辞」を載せたチームには感心しました。取材に協力してくださった方々にきちんとご挨拶をする、ルールというか、そういう取材姿勢を私は高く評価します。今回、多様なテーマが寄せられていて、少子・高齢化の問題、環境問題、女性の社会進出、地域の貢献など、大切と思われるテーマがほとんど盛り込まれている感じがありました。株式市場は様々な英知がぶつかり、結集して、結果として先見性を持つ面がありますが、この千いくつというチームが集まると、日本の抱えている問題の縮図が鮮やかに見えてきたかなという感じがしました。
私は日頃、プロのレポートに毎日囲まれていて、皆さんが書いた分量のレポートを部下達は年間4,700-4,800本書いて出してきます。それからもっと長いレポートが、800-900本ぐらい来ていて、机の上はそういうレポートだらけです。今回、皆さんのみずみずしい感性と健全な好奇心に触れ、リフレッシュしたと同時に、調査の原点のようなものを省みることができました。大変貴重な機会でした。どうぞその感性と健全な好奇心を持てるところまでズーッと持っていて頂きたい。この中の何人かが私と仕事の現場でまた会えることができたら、こんな素敵なことはないなと思っています。
【審査委員長】内田茂男氏(千葉商科大学政策情報学部教授)
去年初めて審査委員長として審査をしましたが、去年同様今年も非常にいろいろ悩みました。なかなか甲乙つけがたし、といったところです。まず、質的な水準が非常に上がり、各レポートに差がなくなったという感じがします。もちろん昨年の水準が低かったということではなく、大幅に上回ったということです。分析の内容も非常にしっかりしてきましたね。中学部門の内容は、本当に驚きました。皆さんのみずみずしい感性が、十分に反映されている。身近なところ、自分の周り、自分の生活あるいは自分の学校生活 あるいは自分の通っている道、そういうところから問題意識を持ち、ポートフォリオを組んでいることに、本当に感激しました。審査員一同、そういう感じをみんな持ちました。大学部門では、ポストモダンの考え方が出ていましたが、思うに中学生の方々のポートフォリオの組み方は、まさにポストモダンなんですね。自分達の現場から 問題意識を持って組み立てていく、これがまさにポストモダンの行動だろうと思います。高校部門についても、同じようなことがいえます。大学部門では高度なファイナンスの勉強をされているという方々がたくさんいらっしゃいました。投資理論はアメリカが中心ですが、大変高度です。それをよく勉強なさったと驚きました。
皆さん、非常に幅広い視点で問題意識をお持ちで、目のつけどころが斬新でした。世の中の大きな流れを捉え、その流れを自分達の肌で感じた感性というものに繋げ、そこから流れをつかもうという発想にみずみずしい感性を感じました。また先生方のご指導が非常によかったなという感じがいたしました。投資教育が大事で、成果が上がるものと確信しました。若い皆さん、頑張ってください。
【審査委員】関要氏(財団法人日本証券経済研究所理事長)
二度目の審査となりましたが、全体としてこのレポートの水準が非常に上がっているという感じを持ちました。社会で、経済で、どのような問題が起きているかということを一生懸命考えてテーマを選択し、それを踏まえて銘柄を選び、ポートフォリオを考えている。難しい言い方をすれば、マクロとミクロのギャップをどうやって埋めるかに挑戦している。その姿勢がはっきりと打ち出されていることに非常に喜びを感じました。また、その中で、苦労をされ、工夫をされたという姿が、率直にレポートに書かれていたということにも好感を持ちました。さらにインターネットをうまく活用し、丹念に辛抱強く選んでいたことも印象的でした。株式投資というのは一面収益を目指すことといわれますが、企業またその企業を支える投資も、社会に貢献しなければなりません。社会的な貢献と収益性ということをどのように結び付けていったらよいか。これは大変理論的にも実際的にも大事なテーマです。そういった問題に皆さんが触れてきていることも大きな喜びです。STOCKリーグに参加なさって、学習効果というものを感じたと思います。それはこの催しの大きな目的を実現するということだと思いますが、こういった問題意識を長く持ちつづけて、追求していってほしいと思います。
【審査委員】福原賢一氏(野村證券取締役金融研究所長)
私は「このレポートを書いた人達は一体どういう人か」と、顔を見たくなるようなレポートを選んでいるという側面があります。
全体的に質は上がっていますが、傾向と対策もずいぶん練っている、さすが偏差値世代という一面もありました。ただ、それを置いても、今回、質が大変高かったと思います。
私の仕事は証券アナリストだとかストラテジストとかいうところを統括する立場なので、特に大学生の諸君、専門で学んでいらっしゃる投資理論や専門性のあるレポートは、こちらもプロの目で厳しく審査をしました。私は理論よりむしろ、自由な発想や、どれだけ刺激を受けるかということに力点をおきたい。また、直接的な情報をどう取っていくかを知ってもらいたい。今はインターネットで情報を取れるわけですが、それ以上に、生で取る情報の大切さを指摘しておきます。もうひとつ、中身と離れますが、「謝辞」を載せたチームには感心しました。取材に協力してくださった方々にきちんとご挨拶をする、ルールというか、そういう取材姿勢を私は高く評価します。今回、多様なテーマが寄せられていて、少子・高齢化の問題、環境問題、女性の社会進出、地域の貢献など、大切と思われるテーマがほとんど盛り込まれている感じがありました。株式市場は様々な英知がぶつかり、結集して、結果として先見性を持つ面がありますが、この千いくつというチームが集まると、日本の抱えている問題の縮図が鮮やかに見えてきたかなという感じがしました。
私は日頃、プロのレポートに毎日囲まれていて、皆さんが書いた分量のレポートを部下達は年間4,700-4,800本書いて出してきます。それからもっと長いレポートが、800-900本ぐらい来ていて、机の上はそういうレポートだらけです。今回、皆さんのみずみずしい感性と健全な好奇心に触れ、リフレッシュしたと同時に、調査の原点のようなものを省みることができました。大変貴重な機会でした。どうぞその感性と健全な好奇心を持てるところまでズーッと持っていて頂きたい。この中の何人かが私と仕事の現場でまた会えることができたら、こんな素敵なことはないなと思っています。