第10回日経STOCKリーグの実施記録や入賞レポートを掲載します。
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第10回(2009年度)実施記録
参加数
学年 | 中学 | 高校 | 大学 | 計 |
---|---|---|---|---|
学校数 | 17 | 86 | 123 | 226 |
チーム数 | 142 | 631 | 826 | 1,599 |
人数 | 600 | 2,500 | 3,298 | 6,398 |
各賞
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最優秀賞
大分県立情報科学高等学校3年
富国強徳 ~「資本主導」による日本活性化投資への挑戦~(3,369KB)
【メンバー】
佐久間士、小野魁斗、大山唯依、齋藤颯哉
【ポートフォリオ】
日清製粉グループ本社、マルハニチロホールディングス、日本たばこ産業、東北電力、小松製作所、信越化学工業、三菱UFJフィナンシャル・グループ、野村ホールディングス、清水建設、トヨタ自動車、イオン、京セラ、任天堂、日本電産、ファーストリテイリング、ベネッセホールディングス、日本郵船、日産自動車、キヤノン、エイチ・アイ・エス
【審査委員講評】
株式選択の時限を越えて、日本が抱える課題について網羅し、地域・業種を選定基準とした綿密な分析をしている。企業にアンケート調査を送付するなど、行動力も評価できる。とても熱の入った力作の分析である。数字で、企業を客観的に選定しようと細かく分析している。
部門賞・中学部門
中学部門東京都立桜修館中等教育学校3年
地方から日本を元気にしよう! ~地方を応援する・地方(住民)と密接に関わっている企業~(1,392KB)
【メンバー】
植遥一朗、中野莞介、森真沙人、八木茂樹
【ポートフォリオ】
秋川牧園、TTK、北海道コカ・コーラボトリング、ゴールドパック、北越紀州製紙、日本新薬、鶴弥、古河スカイ、原信ナルスホールディングス、鳥取銀行、フューチャーベンチャーキャピタル、新潟交通、広島電鉄、東海汽船、佐渡汽船、全日本空輸、新潟放送、北海道瓦斯、福山コンサルタント、ヤマザワ
【審査委員講評】
地域に根差した企業、地域になくてはならない企業を応援するための選定を行っている。企業について、よく調べている。収益の持続性にも着目している。ただし、企業選別の視点では、やや弱いところも残っている。
部門賞・高校部門
静岡市立商業高等学校3年
eco da Japan ~広がるエコ・スプラウト~(1,150KB)
【メンバー】
黒田紗貴子、森章子、望月美佳
【ポートフォリオ】
富士通、キヤノン、安藤建設、トーエネック、トヨタ車体、ヤマハ発動機、三洋化成工業、東亞合成、アイカ工業、NTN、キリンホールディングス、NECフィールディング、日本軽金属、日本郵船 、王子製紙、レンゴー、東日本旅客鉄道、全日本空輸、大阪ガス
【審査委員講評】
エコ銘柄の定量的な分析、企業ばかりでなく家庭における環境活動にも触れ、ポートフォリオの作成を植物の成長過程としてとらえ、分析している。シニカルな視点も含まれておりユニークである。
部門賞・大学部門
一橋大学3年
モノづくり企業からモノ語り企業へ ~グローバル競争を勝ち抜く人口ボーナス享受企業に投資せよ!~(1,300KB)
【メンバー】
宮原宏史、安孫子貴幸、萩原知祥、李偉
【ポートフォリオ】
味の素、オリンパス、ナカニシ、ニフコ、スズキ、ヤマハ発動機、キッコーマン、ユニ・チャーム、資生堂、ヤクルト本社、森精機製作所、JUKI、島精機製作所、オークマ、クボタ
【審査委員講評】
人とボーナスの関係は大切なポイント。新興国で日本の企業の技術を理解させるために「語り部」という概念を定め、それに関連する企業を選別し、個別企業のケーススタディも示されており、優れた内容である。ただし、15社に絞るプロセスでは、さらなる分析が必要であったのではないか。
敢闘賞
静岡県立浜松西高等学校・中等部3年
Only Oneを作り出す ~次世代の技術を作る~(135KB)
【審査委員講評】
Only One という発想と企業選別の手法に優れている。技術に注目して、独自性を持つ企業の財務指標を用いている点は、視点がよい。定量的な分析を用いながら、最後の判断は、定性的ツールを活用しており評価できる。
立教池袋高等学校3年
Defensive Investment ~守りの投資で2番底に備える~(979KB)
【審査委員講評】
時是大守りの投資として、デフェンシブ銘柄である食品・ガスなど8業種から投資銘柄を選定しているが、もう少し、掘り下げた分析も欲しかった。
横浜市立大学2・3年
次世代エコ成長企業を探し出せ! ~企業のエコ成長シナジーを見極めろ~(3,429KB)
【審査委員講評】
事業収益・環境収益を共存させる企業を次世代成長と位置付けた上で、環境・エコを定量的に分析し、選別している点は優れている。ただし、環境経営とは何かについて、より深い踏み込みがほしかった。
審査委員特別賞
札幌市立平岡中央中学校3年
おこせ!第二次産業革命 ~世界に広がる日本のEV~(800KB)
【審査委員講評】
地球環境問題が大きな課題になる中、今年のSTOCKリーグでも、環境・エネルギー問題を題材に選んだチームは多い。当チームはその中にあって、次世代自動車の有力な一つである電気自動車を取り上げ、そのサプライチェーンを研究し、リチウムイオン電池やリチウムイオン電池の正極材、電解液、セパレータなどの関連部品・材料メーカーをポートフォリオに組み入れた。その調査の過程で、電気自動車の第一人者である慶応大学の清水教授に取材に行き、話を聞いている。その現場重視の真摯な姿勢を評価し、フイールド・サーベイ賞を贈ることとした。
秋田市立秋田商業高等学校3年
【審査委員講評】
人の一生にも山や谷がある。株式投資も長い人生と同じで、時にはリスクに見舞われる時もあるだろう。しかし本当に社会に必要とされている企業は、どんな変化にも耐えて成長していくもの。人生も長い目でみれば投資によく似ている。女性の一生と成長に応じて必要とされる様々な社会の仕組みを通して、それを軸に投資を考え、ポートフォリオに結びつけていった視点は、ユニークであると同時に投資の基本もよく理解出来たレポートとなっている。
慶應義塾大学1・2年
【審査委員講評】
身近なところから企業を評価しているのは、素晴らしい。アンケートの結果を用いてスクリーニングを行っており、上手く分析がなされている。ただし、図表の説明が不足しているところもあった。
一橋大学3年
Agri Fund ~投資が開拓(ひら)く農業新時代~(804KB)
【審査委員講評】
今回、審査したレポートで農業をテーマとするものが何点かあり、熱い想いは感じることができた一方、上場株式会社のポートフォリオとして多くが不燃焼であった。本レポートは、その例外。スクリーニングの結果を徒に結論とすると、ポートフォリオに非現実的な偏りが生じること、社会的意義と数値化された企業価値の両者を考慮するポートフォリオ構築の課題や限界、これらを農業関連事業の「主軸」・「非主軸」と整理して分散するなど、課題を論理的にクリアした点がすばらしく、現実的で読み応えがあるレポートであった。自分が農業ファンドに投資するなら、これかなと感じた。
同志社大学3年
来る!!!!肉食女子企業の時代 ~草食男子に日本は救えない!!??~(1,384KB)
【審査委員講評】
少子高齢化が進むなかで、そのマイナス面ばかり強調されているが、むしろこれは女性にとってプラスではないかという発想がすばらしい。また肉食女子という言葉がどちらかと言えば半ば揶揄的に用いられている世相に対し、女性が変化に対応し順応している姿を具体的に証明し、そこを起点にポートフォリオに結びつけた勇気も評価したい。
サブタイトルの「草食男子に日本は救えない」も言い得て秒であり、時代が大きく変わったと思い知らされた。分析も説得力がある。
入選
NOMURA Award(特別協賛社賞)
中学:
立教池袋中学校・高等学校 内田芳宏教諭
札幌市立平岡中央中学校 清水顕史教諭
高校:
奈良県立奈良朱雀高等学校 石田惠信教諭
新潟県立村上桜ケ丘高等学校 梅田均教諭
京北学園白山高等学校 黒羽清美教諭
大学:
慶應義塾大学 経済学部 秋山裕准教授
一橋大学 商学部 加賀谷哲之准教授
同志社大学 経済学部 新関三希代教授