1. 先駆者たちの大地

先駆者たちの大地

株式会社オービックビジネスコンサルタント

1993年 ウィンドウズ95への対応

オフィスの事務処理用として大多数を占めているのはウィンドウズ系のパソコンである。その歴史は、1981年、米IBM社が「IBM PC」というコンピュータを発売したことに始まる。同年、マイクロソフト社はOSとしてDOS(ディスク・オペレーティング・システム)を開発、IBM社のコンピュータに搭載した「IBM PC DOS」を発売した。さらに、DOSを自社ブランドで「MS-DOS」として発売し、ここからIBM以外のメーカーも同じOSを持ったパソコンの生産する、いわゆるIBM互換機の時代が始まる。
DOSはコマンドと呼ばれる文字列をキーボードから打ち込むことによってコンピュータに指令を出していたが、コマンドを覚えなければコンピュータを動かすことができず、大衆的な広がりを見せるには至らなかった。そこでマイクロソフト社が新たなOSとして開発したものがウィンドウズであった。ウィンドウズは文字列ではなく、イラストで視覚的に表現されたアイコンによって指示を出すもので、使い勝手は格段に向上した。92年に発売されたウィンドウズ3.1はパソコンの標準OSとして定着し、現在のウィンドウズ隆盛の基盤を築いた。しかしこの頃まではDOSのインターフェイスの見かけを変換しただけで、ウィンドウズといっても実体はDOSであった。ところが、ウィンドウズ95の発売によって、OSはDOSからウィンドウズへと大転換し、これをきっかけとしてパソコンは一気に普及していくことになる。

この時、OBCはすでに組織の変革を終えていた。急速に力をつけてきた社員たちの努力によって、1993年にはOBCの名を世間に知らしめるきっかけとなった財務会計ソフト「勘定奉行」をはじめとする奉行シリーズを発売。その後、他社に先駆けてウィンドウズ95対応版のソフトを発売し、これを起爆剤に一気にシェアの拡大を成し遂げた。消費税への対応では失敗した和田であったが、もともとマイクロソフト社の技術に感銘を受けてコンピュータの世界を志しただけにウィンドウズ95への対応は素早く、業界を驚かせたのであった。

消費税対応に乗り遅れる

会社設立当初はソフトの開発に没頭したが、その間にも運転資金は底をつきそうになり、資金繰りに苦労する日々だった。しかし最初に開発した表計算汎用プログラム「プランナー8」の独占販売権を沖電気工業に1億円で売却することができ、その1億円を運転資金にして次のソフトの開発に挑んだ。そしてその運転資金も残りわずかとなった1983年、「奉行シリーズ」の基となったパッケージソフト「TOPシリーズ〈財務会計〉」を開発。このソフトがヒットして、オービックビジネスコンサルタント、通称OBCの名はしだいに知られるようになっていった。

歌舞伎役者の中村京蔵氏を起用した財務会計ソフト「勘定奉行」のTVコマーシャル

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IRマガジン2004年春号 Vol.65 野村インベスター・リレーションズ

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