1. いま聞きたいQ&A
Q

株価チャートの見方・使い方を教えてください。

投資家の心理が株価と出来高に反映される

株価チャート」は一般に、株価の変動を示す折れ線グラフと、出来高(取引株数)の推移を示す棒グラフの2つで構成されています。これら株価と出来高の動きには、その銘柄に対する投資家の短期的な心理状態が反映されやすいと考えられます。投資家の心理がいま全体として「買い」と「売り」のどちらに大きく傾いているかを、グラフ上に現れるシグナルとして読み取り、それを株式の売買タイミングの判断に生かそう、というのが株価チャート分析の基本的な考え方です。

株価の動きを示す折れ線グラフは、真ん中に四角い胴体部分があって、その上下にヒゲのような細い線がついた図形から成り立っています。この図形一つひとつは、ローソクのように見えることから「ローソク足」と呼ばれます。図形ひとつが1日の株価の動きを表す「日足(ひあし)チャート」や、図形ひとつが1週間の株価の動きを表す「週足(しゅうあし)チャート」などがあります。

ローソク足には、胴体部分の色が白いもの(陽線)と黒いもの(陰線)の2種類があり、白い場合は下辺が始値を、上辺が終値を表します。反対に黒い場合は上辺が始値を、下辺が終値を表します。すなわち、白い陽線は始値から終値にかけて株価が上昇したことを、黒い陰線は始値から終値にかけて株価が下落したことを、それぞれ示しているわけです。陽線、陰線ともに、胴体部分から上に伸びたヒゲの先端は高値を、下に伸びたヒゲの先端は安値を表します。

株価と出来高の動きには、投資家の心理状態を反映して現れやすいパターンのようなものが、いくつか存在します。

たとえば、ある銘柄において株価が横ばいで出来高も少ない、いわゆる投資家の人気が低い状態がしばらく続いたとしましょう。そんなとき、急に長いローソク足の陽線が現れ、出来高も急上昇することがあります。こうしたケースでは、その銘柄に対する投資家の強気な見方が増え、「買い」の心理が全体として高まっていることが多いのです。株価はその後、上昇トレンドに入っていく可能性が高いことから、このパターンは「買いタイミング」のシグナルと見なすことができます。

同じように長いローソク足の陽線が出来高の急増をともなって現れるパターンでも、それが「株価の上昇が続いた後」だった場合には、話がちがってきます。こうしたケースでは、最後まで様子見を続けていた投資家たちが焦って一気に買いに走り、いわば「買い心理のピーク」を迎えていることが多いからです。株価はその後、下落に向かいやすくなるため、このパターンは「売りタイミング」のシグナルと見なすことができます。

株価と移動平均線の位置関係もシグナルに

株価チャートには、「移動平均線」という補助線のようなものが一緒に描かれていることもあります。移動平均線は一定期間の平均株価をつなぎ合わせたもので、たとえば25日移動平均線ならば、その日を含めて過去25営業日の終値の平均を随時、結んでいった線ということになります。移動平均線は日々の株価の変動と比べて動きがなだらかになり、大まかな株価の方向性(トレンド)を見きわめるのに有効です。そのため、株価と移動平均線の位置関係を分析することによって、売買タイミングを測るという手法もよく用いられています。

株価と移動平均線の位置関係が売買のシグナルとなる代表例をいくつか紹介します。

「上昇している移動平均線を株価が下回った場合」や、「上昇している移動平均線に向かって株価が下落したものの、移動平均線を下回ることなく反発した場合」は、一般に買いのシグナルになります。両者ともに移動平均線が示す上昇トレンドが継続中にもかかわらず、一時的に株価が下落したことを表しています。こうしたケースでは、「株価がもう少し下がったら買おう」と考えていた投資家の買いが入って、株価が上がりやすい状態になるため、いわゆる「押し目買い」のチャンスになるのです。

「下降している移動平均線を株価が大幅に下回った場合」も、同様に買いのシグナルとなります。移動平均線は投資家にとって、その銘柄を売買する目安のような意味合いがあるため、このように株価が移動平均線から大きくかい離したケースでは、株価が移動平均線の付近まで自律的に反発することが期待されるからです。逆に「上昇している移動平均線を株価が大幅に上回った場合」は、同様の理由から売りのシグナルとなります。

ご注意:「いま聞きたいQ&A」は、上記、掲載日時点の内容です。現状に即さない場合がありますが、ご了承ください。

バックナンバー2008年へ戻る

目次へ戻る