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「ローソク足」や「移動平均線」~投資に役立つ株価チャートの読み方

「株価チャート」という言葉を聞いたことがあるかな?株式投資をする時に利用される独特の折れ線グラフのようなもののことだ。
株価の動きはじつにさまざまだ。1日の間だけでも、いろんな動きをする。変動を繰り返しながら少しずつ値上がりすることもあれば、ものすごい勢いで上がった後に急激に下がって、結局もとの株価に戻るケースもある。

株価チャートは、こうした株価の動きを予測するために考えられたものなんだ。
有名なものに、「ローソク足」と「移動平均線」がある。

ローソク足でわかること

1日の最初の株価を始値(はじめね)、最後の株価を終値(おわりね)、その日に記録した一番高い株価を最高値(さいたかね)、一番安い株価を最安値(さいやすね)っていう。

ローソク足

図のようにローソク足はこの4つの値段を、黒と白のローソクで表しているんだ。始値よりも終値が高いときは白いローソク、終値よりも始値が高いときは黒いローソクが使われる。そして最高値や最安値は、ローソクの上や下に伸ばした線(ヒゲという)で表してある。

簡単にまとめると
白いローソクが長ければ長いほど、その株式は値上がりする力が強く、今後も値上がりが期待できる。
黒いローソク長ければ長いほど、その株式は値下がりする力が強く、今後も値下がりする可能性が高い。
ローソクの色が長い間白だった後で急に黒になったり、黒だった後で急に白になったときが、株価の動きの転機になるといわれているので覚えておこう。

ローソク足2

移動平均線の読み方

「移動平均線」は、一定期間の株価の終値の平均をグラフにしたものだ。
例えば「5日移動平均線」の場合では、その日から5日前までの株価を平均して、グラフに書き入れていく。
例えばその日が4月5日だったら
(1) 4月1から5日の5日分の株価終値を平均して、「4月5日」の欄にその値を記入。
(2) 4月2~6日の株価終値を平均して、「4月6日」の欄にその値を記入。
(3) 4月3~7日の株価終値を平均して、「4月7日」の欄にその値を記入。
……と、5日前までの株価を平均して作られたグラフが「5日移動平均線」だ。

移動平均線

同じように、10日分で計算するものを「10日移動平均線」、25日分のものを「25日移動平均線」という。

そのほか、週単位で計算したものもあり、期間によって「13週移動平均線」「26週移動平均線」などと呼ばれている。

このように出された平均値より、実際の株価が上回っていれば、値上がりが、下回っていると値下がりの傾向にあると考えられ、株式を売り買いするタイミングを見極めるために役立つといわれている。

ゴールデンクロスって何だろう?

期間の違う移動平均線を、同じグラフ用紙に重ねてみると、同じ銘柄の株価でもグラフがかたちは少しずつ違っていることが多い。グラフが互いに交差することもある。
移動平均線が交差したところを「クロス」っていう。

移動平均線

特に注目されるのは、「13週移動平均線」と「26週移動平均線」が交差した場合だ。
期間の短い13週移動平均線が、期間の長い26週移動平均線を下から上へ突き抜けるように交差することを「ゴールデンクロス」という。「ゴールデンクロス」の後、株価は上昇に転じるため、その株式の買い時だといわれている。

反対に、13週移動平均線が26週移動平均線を上から下へ突き抜けるように交差することを「デッドクロス」と呼ぶ。これはその株式の売り時だといわれている。

日野先生からのアドバイス

ゴールデンクロスとデッドクロス、2つの移動平均線を重ねてみることで買い時、売り時がわかります。