4 日本のお札に含まれる9つの技術
9つめの技術は、紙の質です。
私たちが普段使っているお札は、紙も特別製です。
本や雑誌、コピー用紙などの紙は「パルプ」から作られるのが普通ですが、日本の紙幣には「みつまた(三椏)」や「マニラ麻」といった植物繊維を特殊加工して作られる和紙が使われています。
みつまたは日本の特産で、繊維は柔軟で光沢を持ち、高級和紙の原料にもなっています。
みつまた
マニラ麻は、バナナそっくりのバショウ科の植物で、軽く水に浮き、ロープや紅茶のティーバッグなどにも使われています。最近の日本の紙幣では、マニラ麻の利用が増えているそうです。
これらの紙の特徴はとても丈夫なこと。「うっかりズボンのポケットにお札を入れたまま、洗濯機で洗濯してしまった!」という経験のある人もいると思いますが、日本のお札は洗濯機で洗ったぐらいでは破けません。