6 株主とは?何ができる? ~配当請求権、議決権など権利は得られるけど責任も
株主に与えられる権利
株主になるっていうのは、その会社のオーナー(出資者)の1人になるということだ。株主になると、その人にはいろんな権利が与えられる。
ひとつは配当をもらう権利(これを『配当請求権』という)。
これは「株式でお金をふやすってどういうことだろう?」で説明したね。会社が利益を出したら、その会社の株主は、持っている株式の数に応じて利益の一部を受け取ることができるんだ。
株主としては、やっぱり配当は多いほうがいい。だから、その会社ができるだけたくさんの利益を出すよう、がんばってほしいよね。
そこで株主には、『議決権』というその会社の経営に口出しする権利も与えられているんだ。具体的には株主が集まってその会社の経営について議論する「株主総会」という会議に出て意見を言うことができる。
ちなみに、株式をほんの少しだけ持っているだけでは、その会社の経営を大きく動かすことはできない。株式をたくさん持っている人のほうが、やはり発言力も強いといえるんだよ。
権利と責任
株主になると、権利のほかに責任もある。
もしその会社がつぶれてしまったとき、その会社の残った財産の一部を受け取ることもできる。これを残余財産分配請求権というんだ。
ただし、株式を得るために最初に払ったお金は返ってこない。これは株主としての責任なんだ。
またその会社の赤字が続いたら、何年も配当が出ないこともある。
株主は、最初に払ったお金が返ってこなくても、配当が受け取れなくても、文句はいえない。つまり株主にはいろんな権利があるけど、その分、その会社の経営の結果に対する責任も負わなくてはならないんだ。権利と責任の両方があるということだね。
このほか、持ち株数に応じて自社の商品や優待券などを株主への特典として提供している企業もある。これを『株主優待』というんだ。