金融経済教育 お金を学ぶ 社会のしくみとお金の役割
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※「ユースフル労働統計2022」(独立行政法人労働政策研究・研修機構)より 大卒・大学院卒男性の場合出典:「家計調査年報 令和3年」(総務省統計局)より総世帯のうち勤労者世帯のみ(世帯人員:2.52人、仕事をしている人:1.52人、世帯主の年齢:47.9歳)[家計収支の状況]1世帯当たり1カ月平均の可処分所得 426,022円の内訳※可処分所得=世帯総収入―非消費支出(税金、社会保険料など)(2022年厚生労働省調べ) 一般に企業に勤めている人は、月々決まった金額の給料をもらうという方法で収入を得ていますが、年俸制やボーナスの有無など、企業によって給料の決め方が違います。一方では、不定期に収入があるような職業であるとか、出来高払いという報酬の受け取り方もあります。年々給料が順調に上昇していく人もいれば、若いときから年を取るまで平均的に稼ぐという人もいるでしょう。 社会に出てから定年までに得る「生涯賃金」がどれくらいになるかは、働いている企業の規模や勤続年数、業種、学歴や男女によっても異なります。 企業に勤めるサラリーマンの「生涯賃金」は約2億6,000万円※といわれています。働いている間の給料は、基本給、各種手当、賞与に分けられ、各企業の規定によって条件は異なります。また、定年後は、働いている間に払った掛金に応じた年金を受け取るほか、会社の制度や勤続年数によって退職金を受け取る場合があります。定年後も引き続き働いた場合はその分だけ収入が加算されます。 また近年、さまざまな事情で、契約社員やパートタイムやアルバイトとして働く非正規雇用者が増加しています。労働時間が短い、責任が小さいなど都合のよい面もありますが、正社員と比べると給料以外にも福利厚生面や将来もらう退職金や年金という面で大きな金額差が出ることも、きちんと理解して働き方を考えることが重要になります。 かつて収入は就職をしてから給料が順調に上がり続け、また結婚してから共働きをするなどで上昇していくと想定されていました。しかし、転職をしたり一時的に職を離れたり失ったり、また結婚しない、子どもがいないなどの家族構成、物価の高い都会で暮らすか田舎暮らしをするか、家を買うか賃貸で暮らすかなど、ライフスタイルが多様化している今は、誰にでもぴったりのプランがあるわけではありません。また、サラリーマンと自営業者では年金制度も違いますので、自分のライフスタイルに合わせてプランを考えましょう。8金融経済教育 お金を学ぶ 総務省は毎年「家計調査」という一般的な家計の収支の統計データを発表しています。毎日の暮らしにかかるお金は、一緒に住んでいる家族の人数や子どもの年齢、家が持ち家か借家かなどの条件によって違いますし、住んでいる地域の物価によっても変わります。データの数字だけでは判断できない点もありますが、どのような内容の支出が収入のどれくらいの割合を占めているのかなどが参考になります。 毎月決まって出ていくお金だからこそ、きちんと把握しておきたいものです。平均寿命男性81.47歳 女性87.57歳【これまでの代表的なモデルプラン】働いて得るお金(生涯賃金)日々の生活にかかるお金人生プラン

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