金融経済教育 お金を学ぶ 社会のしくみとお金の役割
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(インターバンク市場の日本時間/サマータイムの場合)30金融経済教育 お金を学ぶなっています。同様にニューヨークは「ウォール街」、ロンドンは「シティ」と呼ばれています。 最近では、上海、インド、韓国といったアジアの国々の証券取引所の取引高が増えてきています。 一日の最初に市場が開くのは、ニュージーランド・ウェリントンの外国為替市場です。その後、東京、ロンドン、ニューヨークが順次開き、24時間、世界のどこかで取引が続けられます。ニューヨークロンドンウェリントンシドニー東京 毎日のように見かける「日経平均」と「円相場」。それらの変化が、どのような社会や経済の状況に影響されているのかを考えてみると、社会や経済の動きがもっと見えてくるでしょう。 国内で上場している企業は約3,900社、同じ状況でも値上がりする株式もあれば、値下がりする株式もあります。どの企業(銘柄)に注目していればいいかという正解はありませんし、すべての企業の動きを追いかけることもできません。 ニュース番組などの最後に紹介される数字「日経平均株価」は、その日の日本の株式市場全体の動きを示す指標として使われています。東京証券取引所に上場されている銘柄から、日本経済新聞社が選定した225社の株価の平均を示しています。「日経225(ニーニーゴ)」とも呼ばれており、株式市場が取引をしている間は5秒ごとに数値を発表しています。この225社は、いわゆる「大企業」と呼ばれている企業を中心に、さまざまな業種からバランスよく選ばれており、定期的に銘柄の見直しが行われています。また海外の株式市場の動向を見る指標には、アメリカの「ダウ平均(NYダウ工業株30種)」や「S&P500」、「NASDAQ総合指数」、ドイツの「DAX指数」、イギリスの「FTSE」、香港の「ハンセン指数」などがあります。世界の証券取引所 世界の代表的な証券取引所は、東京のほかに、ニューヨーク証券取引所、ナスダック、ロンドン証券取引所、ユーロネクスト、ドイツ取引所、香港証券取引所などがあります。東京証券取引所はその所在地から「兜町」と呼ばれ金融街の別称と もう一つ、ニュースでよく取り上げられる数字に「円とドルの値動き」があります。「東京外国為替市場の円相場」と呼ばれることもあります。円相場は、主に日本円とアメリカドルを互いにいくらで交換するかという価格(レート)です。外国為替市場は、証券取引所と違って建物があるわけではなく、オンラインを通じて金融機関の間で取引をしています。また、円とドル以外にも、さまざまな通貨の組み合わせの交換レートがあり、外国為替市場で取引されています。 第2次世界大戦後、日本の外国為替相場は全面停止していましたが、1949年4月25日から、1ドル=360円の固定相場制が実施されました。この後、1971年8月まで360円時代が続きましたが、その後変動相場制に移行し、各通貨の需要と供給によってレートが決まっています。世界の外国為替市場

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