金融経済教育 お金を学ぶ 社会のしくみとお金の役割
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<おもな公共サービス>・社会インフラの整備(道路、橋、ダム、公園など)、都市計画・警察、消防などの治安維持保安・電気、ガス、水道などのライフライン・福祉、厚生、保健・教育 ・図書館 ・役所など(単位:億円)16金融経済教育 お金を学ぶ これまで日常にかかるお金(家計)と、それにかかわりの深い金融機関について紹介してきましたが、少し範囲を広げて、世の中のお金の回り方を考えてみましょう。 日常にかかるお金、「家計」は、衣食住にかかわるモノを買う消費活動が中心です。日々の生活に必要なモノは、おもに企業が生産・販売しています。農家が作るお米や野菜、漁師が捕ってくる魚も、市場へ運ばれてお店で販売されます。「家計」はその代金を企業に払っています。 収入を得るために多くの人たちは、企業で働いています。その労働に対して企業から給料が払われます。 家計も企業も「政府(国や地方自治体)」に税金を納めています。それに対して政府(国や地方自治体)は、集めたお金を使って、私たちに公共サービスを提供しています。公共サービスとは教育、医療、交通、消防、警察など、人々が生活するうえで必要な事業をいいます。 消費をする「家計」、モノを生産したりサービスを提供したりする「企業」、経済全体を調整する「政府」の3つを中心に、国の経済は成り立っています。図にすると下のようになります。 「家計」「企業」「政府」のそれぞれの間には、モノやサービス、労働力の提供とお金(代金、給料、税金)の流れがあり、これを経済の流れ(循環)といいます。また、経済学では、「家計」「企業」「政府」の3つを「経済主体(経済活動を行う基本的な単位)」と呼んでいます。税金家庭(家計)商品・サービス 「家計」「企業」「政府」のそれぞれにかかわるお金はどれくらいの金額になるのでしょう。新聞やニュースで話題になる数字ですので、その規模を把握してみましょう。国・自治体サービスサービス労働給料代金税金企業※「一般歳出」とは、歳出総額から国債費及び地方交付税交付金等を除いた経費のこと。※「基礎的財政収支対象経費」(=歳出総額のうち国債費の一部を除いた経費のこと。当年度の政策的経費を表す指標)は、 837,166(77.8%)社会のお金の回り方日本で動くお金の規模国家予算 国家予算は前年度末(3月末)までに国会の議決に基づいて成立します。 令和4年度一般会計予算は約107.6兆円で、内訳は以下の通りです。(財務省HPより)

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