投資信託ってなぁに?

外国に投資する投資信託と「為替ヘッジ」

「国際分散投資」の考え方と投資信託

投資をする際には「分散投資」の考え方が大切だ。この考え方を外国の株式や債券などへの投資にまで広げたものを「国際分散投資」という。

国際分散投資

外国の金融商品についての情報を幅広く集めるのは大変だ。投資する金融商品を専門家が選んで運用してくれる投資信託であれば、国際分散投資も比較的簡単にできる。

ちなみに、海外の金融商品を投資対象とする投資信託には、「日本の法律に基づいて設定・運用されているもの(国内投信)」と「海外の法律に基づいて設定・運用され、日本でも購入できるもの(外国投信)」の2種類がある。どちらも「米ドルやユーロ、英ポンドなど外貨建てで購入するもの」と「日本円で購入するもの」の2タイプがあるが、一般に外国投信は外貨建てのものが多い。

注)外国投信の購入時には専用の取引口座の開設が必要で、税金の取り扱いも国内投資信託とは異なります。

為替ヘッジで為替リスクを回避

海外に投資するタイプの投資信託を利用する際、「為替リスク」には注意が必要だ。ただし、海外に投資するタイプの投資信託の中には「為替ヘッジ」が選択できるものがあることも覚えておこう。

為替ヘッジ

為替ヘッジとは、あらかじめ将来の通貨を交換するときの比率(為替レート) を約束しておくことで、為替の変動リスクをヘッジ(回避)できる仕組みだ。

例えば、為替相場が1ドル=100円のときに、外国の株式や債券を1万ドル分購入したとする。投資資金は日本円に換算すると100万円だ。それから1年後、もし仮に株価や債券の価格が変動しなかったとしても、為替相場が1ドル=90円の円高になれば、投資資金は10万円目減りして90万円になってしまう。そこで、あらかじめ「1年後に1ドル=105円で交換する」という約束をしておけば、資産は目減りしないで済む。これが為替ヘッジの基本的な考え方だ。
実際には、すべての為替リスクをゼロにできるわけではないし、為替ヘッジを行うにはコストがかかる。この点は注意が必要だ。

日野先生からのアドバイス

為替ヘッジをすれば為替リスクを回避することができますが、すべての為替リスクをゼロにはできませんし、コストもかかります。