まな坊&まな子の社会科トーク バックナンバー

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レアメタルの探査権取得

2013年8月30日

まな子

来週、夏休みの自由研究の作品展があるね!まな子はパンの発酵を調べたよ。
お母さんとパン作り教室も行って、楽しかったよ。

まな坊

僕は、「レアメタル」を自由研究にしたよ。日本は、レアメタルの大部分を輸入に頼ってるんだけど、日本でも採れようになるかもしれないんだって!

まな子

レアメタル??

まな坊

地球にある量が少なかったり、採ることが難しい金属のことを、レアメタルっていうんだ。日本語だと「稀少金属」っていわれてるよ。
レアメタルは、ほとんどの産業品に利用されていて、最新の電化製品には、何種類ものレアメタルが使われてるんだ。

まな子

どんなものに使われてるの?

まな坊

例えば、携帯電話だと、液晶画面にインジウム、バッテリーにリチウム、バイブレーション機能の小型モーターにネオジム、あと、カメラのLEDフラッシュには、ガリウムっていうレアメタルが使われてるよ。

まな子

そんなに使われてるんだ。

まな坊

だから、日本で採れるようになったら、すごい強みになるんだよ。

まな子

ホント〜?それで、どこで採れるの?

まな坊

調査の結果、日本の一番東にある「南鳥島」の近くの海底に、レアメタルがある可能性が出てきたんだ。そのエリアは、日本だけのものじゃなくて、勝手に行動するのは許されないんだけど、今回、日本で、その海底の鉱物を探してもいいっていう権利を得たんだよ。

まな子

へえ〜っ。それってスゴいの?

まな坊

どこの国も勝手に支配できない海を「公海」っていうんだけど、公海で独占の探査権を取得したのは、26年ぶりのことなんだって。だから、来年から早速、本格的に探し出すっていうよ。

まな子

なんだか、宝探しみたいで、ドキドキするね。
見つかるといいね!

解説

日本政府は1987年からこのエリアの海底資源の予備調査を始め、2012年7月に、国際海底機構に太平洋の計3000平方kmの鉱区の探査権を得ることを申請しました。そしてついに、2013年の7月19日(日本時間20日未明)、機構の承認を受けるに至り、2013年度内にも正式契約を結ぶ予定となりました。予定では、南鳥島近海の探鉱鉱区6カ所を取得し、ここでの探査権は15年間有効になります。日本政府はこの間に本格的な調査を進め、開発技術などの研究などの取り組みを開始します。

日本が公海上で「排他的探査権」を取得するのは、1987年にハワイ南東沖でマンガン団塊鉱区を取得して以来、26年ぶり2例目のことです。マンガン団塊鉱区では、鉱物が水深4000m以上の海底に散らばっており、開発には至っていません。しかし、コバルトリッチクラストは水深1000〜2400mの浅めの海底に分布し、開発しやすいと期待されています。

今回探査できるのは、携帯電話やパソコンに使われるコバルトやニッケル、プラチナなどのレアメタル(希少金属)を多く含む海底地層「コバルトリッチクラスト」で、この探査権の取得は世界初のことです。

日本はこれまでレアメタルなど、ハイテク製品に欠かせない鉱物資源の大部分を世界各国からの輸入に頼っています。しかし、日本周辺で鉱物資源の生産が実現すれば、国内で資源を安定的に供給でき、大きな恩恵を受けることになります。

また、すでに日本の領海や、天然資源などの探査・開発などの行為ができる排他的経済水域では、レアメタルを含む鉱床などが相次いで発見されています。政府は、沖縄や小笠原諸島近海などで探査を進めています。経済産業省所轄の独立行政法人、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と、産業技術総合研究所により、資源探査の候補地を絞り込む特別作業班が設置され、8月の会合では、具体的な作業などが協議されました。今後は、経済産業省などとも連携して9月末までに開発可能な海域を絞り込んでいく方針です。

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