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第13回(2012年度)実施記録

第13回日経STOCKリーグの実施記録や入賞レポートを掲載します。

参加数

学年 中学 高校 大学
学校数 14 86 125 225
チーム数 80 597 610 1,287
人数 340 2,358 2,422 5,120

出場校紹介

各賞

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最優秀賞

最優秀賞

お茶の水女子大学附属高等学校2年

未来への鍵を握るニッチ産業 ~女子高生の考える理想の企業~(2,587KB)

【メンバー】
竹端樹里、浅原菜穂、太田原奈都乃、加藤杏、平田桃

【ポートフォリオ】
不二製油、オプテックス、デリカフーズ、CDG、IMV、日本ゼオン、日本電産コパル電子、日東電工、宇部興産、ユーシン精機、レーザーテック、岡本硝子、トランス・コスモス、フジミインコーポレーテッド、東洋炭素、帝国繊維、日本エマージェンシーアシスタンス、サムコ、デジタルアーツ

【審査委員講評】
グローバルな競争の中で、世界で勝ち抜けられる企業には、技術力、販売力、ニッチ性など、さまざまな要因が背後にある。ニッチ事業の特徴を、(i)他企業との提携、(ii)地元への貢献、(iii)社会問題の解決、(iv)市場規模、(v)特化した需要に応える度合いなど、さまざまな指標を比較し、株価の動きを時系列で分析した力作である。将来は、個別企業の分析において、日本経済全体の動きも見ながら、その将来を考えていける力をさらに付けて欲しい。

部門賞

部門賞・中学部門

豊島岡女子学園中学校2年

働く女性の味方☆ ~ワーク・ライフ・バランス~(1,610KB)

【メンバー】
堀口志穂、岩本英里、笹本美瞳、杉原里彩

【ポートフォリオ】
丸大食品、イートアンド、サクセスホールディングス、JPホールディングス、ピジョン、日清製粉グループ本社、ニチレイ、日本水産、オーシャンシステム、ダスキン、味の素、マルハニチロホールディングス、ショクブン、クックパッド

【審査委員講評】
女性の活躍は、経済活性化をもたらすと言われる。その実態を「働く女性予備軍」のメンバーが綿密に調べ、分散投資に取り組んだ。アンケート調査にチャレンジしたり投資後にモニタリングしたりする姿勢は意欲的。企業を見る目も変わっただろう。だが自分たちが評価する企業の株価が低い場合もある。どうしたら「女性にとって働きやすい環境を整える企業」が投資家に評価されるのか。今後はそんなテーマで市場をウオッチしてほしい。

部門賞

部門賞・高校部門

筑波大学附属駒場高等学校1年

発電の未来を斬る! ~次世代発電への投資~(1,895KB)

【メンバー】
竹安淳、王力捷、金井雄樹、徳永壮亮、牧野勇登

【ポートフォリオ】
東芝、三菱重工業、京セラ、日立製作所、オムロン、三菱電機、日新電機、マイスターエンジニアリング、東京瓦斯、三井物産、日揮、太平電業、日本ピラー工業、電源開発、出光興産、明電舎、大阪瓦斯、住友商事、石油資源

【審査委員講評】
福島第一原発の事故後、長期的にどの方式で電力を供給するのか関心が高い。本レポートでは、天然ガスをベースとしたコンバインドサイクル発電、太陽光発電、風力発電に注目し、同時に、シェールガスや自然エネルギーの活用に欠かせない蓄電池の役割も評価している。こういった視点に立った分散投資は価値がある。エネルギー関連の文献調査に加え、三菱重工への訪問調査も行っており、調査手順を踏んだ優れた側面も有している。

大学部門

部門賞・大学部門

同志社大学3年

Re:birth JAPAN ~新興国から生まれる日本再生戦略~(2,333KB)

【メンバー】
秋山祥大、緒方大剛、小倉裕平、木元章雄、森卓也

【ポートフォリオ】
不二製油、味の素、日清食品ホールディングス、日本たばこ産業、東レ、花王、武田薬品工業、第一三共、コニカミノルタホールディングス、ブリヂストン、旭硝子、ニッパツ、コマツ、東芝テック、ローム、村田製作所、日東電工

【審査委員講評】
「リバース・イノベーション」という先見力がある視点が新鮮で、多くの日本企業に読んでほしいレポートです。このネタは早速、私が司会している「アフリカ経済成長の鍵 グローバルヘルス」という連続講座で使わせていただきました。ただ、ポートフォリオの定量分析は、大学生レベルとしては「最低限に留まる」という意見もありましたので、今後の精査の深掘りを期待しています。

敢闘賞

敢闘賞

立教池袋中学校2・3年

鉄道 ~Investment for a Progressive Railway~(1,531KB)

【審査委員講評】
「鉄道が好き」という出発点から鉄道輸送とその他の輸送業との比較や連携などの分析の広がりを見せる良いレポートでした。また、「鉄道」とはヒトやモノの輸送業という垣根を越えて、日本社会に豊かな生活をもたらす「サービス」産業であるという視点もとても良い。現状だけではなく、これからどのように鉄道が進化して行くのかと想像を膨らましてください。鉄道の未来は路線のようにつながって行くのか、あるいは、飛躍するのか。

筑波大学附属駒場高等学校1年

Re:+(レタス)(1,133KB)

【審査委員講評】
「農業」を投資対象にするのはやさしいようで難しい。このグループは、「植物工場」というユニークなテーマで取り組んだ。従来の農業との比較や各種指標の説明がわかりやすく、学習の成果が見て取れる。一方、メンバーは企業取材で「植物工場」の課題に直面した。期待の大きい分野ほど投資リスクは大きい。それを実感したことは、今後、産業育成を考える基盤となろう。レポートのタイトルは目を引くが、副題があれば、読む前から内容をイメージできたと思う。

小樽商科大学3年

空洞化から日本を守れ! ~「反空洞化・成長企業」~(1,088KB)

【審査委員講評】
企業の海外移転により空洞化が加速する中、国内雇用の減少や技術力の低下といった問題に我が国経済は直面している。こうした状況を的確に分析し、投資先を検討するにあたり、生産設備を海外へ移転させず、国内の設備や技術力を維持しようとする企業に着目した発想は高く評価できる。また、投資金額の配分を決定するにあたり、「反空洞化性」と「成長性」を見る2つの指標として、オリジナルの指標(国内設備売上高指標と総資産投資キャッシュ・フロー率)を用いた点も興味深い。

審査委員特別賞

審査委員特別賞

慶應義塾普通部3年

Our Last Key to Development ~東南アジア~(1,240KB)

【審査委員講評】
シンプルだが、成長著しい東南アジアに着目し、関連日本企業に投資するのは合理的で、業種分散も効いており、長期で投資リターンが期待できそうだ。特に、チャイナリスク等を意識し、中国関連を避けたのは一つの考えであり、尖閣問題が中学生にも影響を与えている例として興味深かった。課題を言えば、投資対象を選別する際の数値基準が明確でないこと。セグメント情報等に当たり、アジア事業の収益性をチェックしていれば完璧だった。

静岡市立商業高等学校3年

進化するダイバーシティ ~未来への挑戦~(1,170KB)

【審査委員講評】
企業価値を定量化するスクリーニングの後にアンケート調査などによる定性分析は良い投資プロセスです。そのプロセスを経て、企業には「目に見える」価値と容易に「見えない価値」があることに気づいたことは大きな収穫。日本社会や企業が21世紀に繁栄するには、レポートが指摘したように、いかにダイバーシティを取り込むことができるか重要であり、その様々な視点や価値観で同じ方向に向くには、企業理念という「見えない価値」が企業内に浸透していることが重要です。

秋田市立秋田商業高等学校3年

THE PLAN OF OLD AGE ~シニアプラン~(1,487KB)

【審査委員講評】
世界でも有数な長寿国である日本で、老後のための産業は、とても重要なテーマである。老後の生活を支えるために、「自動車」「サービス産業」「衣料繊維」「電化製品業界」「食品業界」の5つの業種に着目し、各業界の個別企業を比較分析している。高齢化は、日本が世界でも最先端を走っている。高齢化社会というピンチをチャンスに変えるためには、多数の老人がいる日本において、高齢化を支えるために必要な製品のニーズをくみ取り、日本の技術力を生かして、新しく製品を作り出し、他国にも輸出でき、世界中のお年寄りの生活に貢献できる産業を育てて欲しい。

東京理科大学3年

Simple company ~平準化する社会で輝く企業~(5,332KB)

【審査委員講評】
ブランド価値、無形資産に興味を持ち、力を入れている企業、組織、人材が多様で力を発揮しやすい企業、バリューチェーンに独自の強みがある企業に着目し、ポートフォリオを作った。需要分野やテーマに着目したものではなく、シンプルカンパニーというには、複雑だが、良く工夫されている。惜しいのは、タイトルの付け方。「コア事業を持つ最強企業~継承されるDNAも明確~」とでもするともっとアピールできたかもしれない。

入選

入選一覧(41校)

NOMURA Award(特別協賛社賞)

中学:関西大学中・高等部 大谷和海教諭

高校:

秋田市立秋田商業高等学校 米澤雅史教諭
秋田市立秋田商業高等学校 長谷川大教諭

大学:

日本大学 谷川由紀子兼任講師
神戸大学 羽森茂之教授

Nomura Award 受賞者コメント