「猛暑になると、景気がよくなるぞ!」と、よくこんなふうにいわれることがあるよね。これは「“暑い夏”になると、エアコンや扇風機などの夏物家電や、夏物衣料などの季節商品の販売が拡大して、景気に好影響を与えるはず!」という意味。
「そんなことで景気がよくなるの?」と思うかもしれないけど、これは案外本当のことなんだ。
日本のGDPの5割強は、個人消費(個人の支出のこと)が占めている。
例えば、ある人がこれまで毎月お小遣いを6万円使っていたとしよう。暑くなればなるほど、それだけ缶ジュースなどの飲み物が恋しくなるもの。そこで、いつもの夏は30本の缶ジュースを飲むのが、今年の夏は猛暑になったために35本の缶ジュースを飲んだとしよう。120円×5=600円だけいつもより多く、6万600円使ったことになる。1%だけ消費を増やしたわけだね。
もしも日本中の人が同じように1%多く使ったら、その月のGDPは0.5%伸びる計算になる。今の日本にとって0.5%はとても大きな数字だ。もちろんこの反対に、みんなが消費を1%減らせば、GDPは0.5%減ってしまう。
つまり、ほんのちょっとみんなが財布のヒモをゆるめたり締めたりするだけで、GDP成長率はプラスにもマイナスにもなる。消費者の「気分」は景気に大きく影響するんだね。