外国に投資するということ

為替手数料のしくみを知っておこう

外貨の両替の時に発生する手数料

外貨預金をはじめ、外貨建ての金融商品を利用するときに覚えておきたいのが「為替手数料」だ。

為替手数料

為替手数料とは、円をドルやユーロなど外国の通貨に交換する時に金融機関に支払う手数料のことだ。「1ドルにつき○円」などと決められている。海外旅行のために外貨を両替する時にも課されている手数料だ。通貨の種類や金融機関によっても異なるが、米ドルの外貨預金の場合、円をドルに換えるときとドルを円に換えるとき、それぞれ1ドルにつき1円の手数料が課される例が多い。

TTS・TTB・仲値の関係を覚えよう

もう少し詳しく見てみよう。
私たちが金融機関で円を外貨に換えるときの相場をTTS(対顧客電信売相場)、外貨を円に換える時の相場をTTB(対顧客電信買相場)っていう。それぞれ「仲値(なかね)」と呼ばれる基準の相場に手数料をプラスマイナスして決められている。
為替相場は時々刻々と変化しているけど、それに合わせて金融機関の窓口での取引相場も常に上下すると、窓口業務が複雑になってしまい大変だ。そのため、朝の時点での為替相場を「仲値」としてその日1日の相場を決めている。

為替手数料

たとえばその日の仲値が1ドル=100円で、円から米ドルへ、ドルから日本円へ交換する時の手数料がそれぞれ1円だった場合、TTSは仲値に1円を足した101円、TTBは仲値から1円を引いた99円となる。TTSとTTBの差額は2円で、このことを一般に「為替手数料、往復2円」と表現する。

外貨建ての金融商品を利用すると、必ず為替手数料の分だけ財産は目減りすることになる。外国投資によって財産を殖やすには、為替変動や金利・利回りだけでなく、為替手数料のことも頭に入れておこう。

日野先生からのアドバイス

違う国のお金に換える時には手数料がかかります。円から外国通貨に換える時も、外国通貨から円に換える時も手数料がかかります。