1. わかっておきたい投資のこと
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外国に投資するということ

外国に投資するって、どういうこと? ~ 基本的な特徴と注意点

日本にいる私たちは、アメリカのドルや欧州のユーロ、イギリスのポンドなど、日本の円ではなく外国通貨の形で預金ができる。また、外国の株式を買ったり、外国の株式・債券を運用対象とした投資信託を利用することもできるんだ。

外国の株式

個人が海外の企業に投資したり、外国の通貨を持つことには昔はさまざまな規制があった。それがだんだん緩和されて、今では個人が海外に投資する機会も増えている。
しかし、国内での預金や株式投資とは違った特徴や、国内での投資にはないリスクもある。その性質をよく理解した上で上手に利用していくことが大切なんだ。

そこで、まず、外国投資の基本的な特徴と注意点を説明しよう。

外国投資の基本的な特徴

外国投資の基本的な特徴

1.「分散投資」という観点から、リスクを回避できる
複数の金融商品に振り分けて投資して、リスクを抑えながら着実な利益をねらっていくという投資の考え方を「分散投資」っていう。この考え方を外国投資にまで広げたものが「国際分散投資」だ。

国によって景気の良し悪しも株価の値動きもさまざまだ。

日本だけでなく、アメリカや欧州、アジアの新興国など複数の国々にバランスよく投資しておければ、万が一日本の経済が悪化して、投資で損失を出してしまうことがあっても、他の国の投資で得た収益がそれを補ってくれるかもしれない。

2.海外は、国内にくらべて、金利が高い場合がある
日本の金利は低い状態が続いている。定期預金の金利でも、期間や預金額によっては0.1%以下となるケースが珍しくない。海外にはこれに比べると金利の高い国もあるので、その国の金融商品を利用すれば、日本よりは高い利息が得られる場合がある。
ただし、どんなに金利が高くても「為替リスク」があるので注意が必要だ。

3.為替差益を得られる場合がある(もちろん差損もある)
外国への投資は多くの場合、「為替相場」の変動による影響を受ける。これを利用すると「為替差益」と呼ばれる利益を得られることがある。
仮に為替相場が1ドル=100円の時に、10万円分の日本円を100ドルに換えて預金したとしよう。その後、もし相場が1ドル=120円となったら、預金額は日本円に換算すると12万円にふえたことになる。この差額が「為替差益」だ。為替差益が期待できることも国内投資には見られない大きな特徴といえる。
もちろん、逆に為替相場の影響で損失が出ることもある。これを為替差損という。

外国投資の注意点

外国投資の注意点

1.為替リスクがある
外国投資で一番注意しなくてはならないのは、為替相場の変動によって財産が目減りしてしまうリスクがあることだ。これを「為替リスク」という。

先ほどの例のように、為替相場が1ドル=100円の時に10万円分の日本円を100ドルに換えて預金した場合、もし相場が1ドル=80円となったら、預金額は円換算で8万円に減ってしまう。
どんなに高い金利の預金を利用しても、それを帳消しにしてしまうほどの為替差損が発生すれば、せっかく預金したのに損をすることになるんだ。

外貨建ての金融商品はほとんどの場合、この為替リスクがあるので必ず覚えておこう。

2.カントリーリスクがある
ある国の企業の株式を買ったあと、その国で戦争が起こったり、予期しないような政治・経済の問題が発生すると、その国の株価は暴落してしまい、大きな損失を被ることになるかもしれない。
政治・経済情勢の変化などによって、期待していた投資の収益が得られなかったり、損失を被ってしまうリスクを「カントリーリスク」という。
一般に日本で暮らす私たちにとっては、国内に比べると海外の政治・経済などの事情はわかりにくい。外国投資をする時は、国内で投資する時よりも一層詳しく情報を得て判断する必要があるといえる。

3.為替手数料が発生する
これはあとで詳しく説明するが、外貨預金をするために円をドルなどに交換する際には独特の手数料が発生する。これを「為替手数料」という。外貨への両替をしたり、外貨での預金をしただけで手数料が発生することはあらかじめ知っておきたい。

日野先生からのアドバイス

日本にいても海外に投資することができます。外国投資だからこそのメリットもありますが、逆に外国投資だからこそのリスクもあります。注意しましょう。