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学校との取り組み 中学生編「街のTシャツ屋さん」活用事例

学習した知識をもとに「経済政策」提言と討論で経済事象の理解を深める

横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校
社会科担当 三藤あさみ先生

対応ページ

起業~初期投資
P4~9
需要と供給
P10~11
労働者の権利
P13
価格の構成
P15
自由競争
P16~17
間接金融・直接金融
P20~23
  • ・経済問題について、原因分析や解決方法を考えることができることを目指す
  • ・授業時間を全29時間とする独自の指導計画
  • ・プレゼンテーションや討論、ワークシートの記入で、活動の振り返りとまとめを行う
  • ・『街のTシャツ屋さん』を利用して、金融の仕組みや役割を学ぶ

プレゼンテーションと討論

3年生の3クラスで社会科・公民を担当する三藤先生の授業のうち、2クラスの授業が行われた。
指導計画に基づき、当日は「経済政策を提言しよう!」という課題のもとに、生徒が国会議員になったつもりで、いくつかの主張ごとにA、Bのグループに分かれてプレゼンテーションと討論を行うのである。この授業の前に、三藤先生からは予め生徒たちに、「経済と関係の深い社会的Iな問題から思考させる」ように設定されたテーマが与えられている。
テーマは3つあり、自分の興味のあるものを次の中から選択する。

【1】食料政策
  • A:貿易の自由化をさらに強化
  • B:食料生産の保護をして食料自給率の向上
【2】環境政策
  • A:温暖化防止を最優先する
  • B:国際競争に打ち勝つことを優先する
【3】経済格差の縮小(ワーキングプアの問題)
  • A:更なる自由競争を進める
  • B:社会保障を強化する

各クラスでは、A、Bの主張ごとに分かれて机を並べ、それぞれが対面する形となる。その周りを一般の人(国民)が取り囲むという配置である。

プレゼンテーション

Aの主張、Bの主張(「経済政策」)をプレゼンテーションした後、その主張について質問をしたり、互いに自分の主張に基づく意見を述べたり、討論することになる。
一般の人は、A、Bそれぞれの主張に対して、主婦、サラリーマン、ワーキングプアといった立場からの疑問や意見を述べていく。

【2】と【3】をテーマにして行われた授業では、生徒たちが熱心に意見を発表し、討論する姿が見られた。環境政策をテーマにしたB組では、環境問題に関心がある生徒が積極的な発言をしていたようだ。
発言の内容は、大人が聞いても相当に詳しいものもあり、これまでの学習の成果と準備を反映しているように見えた。

討論の間、先生は進行役を務めており、発言を左右したり、注意したりするようなことはない。プレゼンテーション、討論のための検討時間、討論、ワークシート記入などの授業内容の節目ごとに指示を出すだけであった。

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