『街のTシャツ屋さん』が授業の最初に配られ、起業の章(P.4)を読んだあと、生徒にまず、自分自身で会社を起こすとしたら、どんな会社を作ってみたいか、ワークシートに記入してもらいます。
生徒が考えている間、斎藤先生は、頭を抱えて何もかけないでいる生徒に対して、「そんなに難しく考えなくてもいいんだよ、最近何を自分で買った?それはどんな売り方をされていたかな?」、「君、塾へ行っているよね、塾を経営してみたいと思ったことない?」など問いかけ、自分の身近なことから起業についてのアイデアを浮かばせるようにフォローをしていました。
次に生徒は、自由に席を移動して、できるだけ多くの友達に自分のアイデアに対する意見をもらいます。生徒は、起業する際にとても大事なマーケティングを学びます。
最初は戸惑っていた生徒も、授業の終わりにはたくさん友達からの意見をもらい、ワークシートを埋めていました。
生徒たちは最終的には、企業企画書を作成し、発表します。企業企画書には、事業内容のほか、従業員の給料等も決める財務戦略や、企業の社会的責任、実際の求人広告を参照して求人広告まで記入します。
最後の授業では、それぞれの会社の求人広告を基に、「どの会社で自分は働きたいか?」という投票をクラス全員で行います。
斎藤先生は、長年にわたり、社会についての興味を生徒に喚起するため様々なアプローチを取り入れた授業を実施されています。『街のTシャツ屋さん』を用いた今回のプログラムは2年前から行っており、起業をアイデアだけにとどまらず実際に企画書を作成することにより、起業について深く学んでもらいたいと話されていました。