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規制緩和と自己責任

2007年1月29日

最近私と同年の友人と話をしていて次のようなボヤキを聞きました。「俺たちが金を貯めていた頃は、長期の預貯金や債券を購入すれば、年率7%前後の利息が入り、再投資を繰り返せば10年で資産は2倍に増えたよね。今、金利が1%以下だから、リスクを取って投資をしろと言われても、どうしていいかわからないよ。」

同時代を生きてきた私としても彼のボヤキは良く理解できます。私たちの世代は、利用できる金融商品も限られていましたが、銀行の定期預金や金融債、貸付信託と言った元本リスクのない金融商品を、比較的高い利回りで利用することができました。

しかし1990年バブルの崩壊とともに古き良き時代は過ぎ去りました。気がついてみると、バブルに浮かれていた我々は停滞した経済の中で、膨大な負の資産の中に投げ出されていたのです。この難局を乗り切るには、政府としても思い切った規制緩和を断行して民間の活力を引き出し、経済と社会を再活性化することが必要になりました。

投資運用の分野でも1998年から始まった「金融ビッグバン」を契機として、規制緩和が進み、個人投資家も、従来では手の届かなかった金融商品やサービスを利用することができるようになりました。たとえば投資信託でも新しいタイプの商品が金融機関から提供されるようになり、従来であれば証券会社の窓口でしか購入出来なかった商品やサービスが銀行やインターネット、コンビニエンスストア等で手に入れることができるようになりました。これによって利便性が向上しただけでなく、個人の選択肢が大幅に広がったことになります。

ところが最近のニュースを見ていますと、新しい商品やサービスを利用した結果、不測の損害を蒙ったとのケースも見られ、社会問題化しているケースもあります。確かに、規制緩和を逆手にとって紛らわしい金融商品を販売したケースも一部にはあるかもしれません。また、商品の投資リスクについて説明書等には記載されているものの、目に触れにくくなっているケースもあります。最近では監督官庁等の指導も強化されていますし、関係業界の努力もあり、このようなケースも未然に防げるように改善されてきています。

規制緩和が進めば、利用者の受ける恩恵も大きく広がるとともに、上記のような不慮の事態が起きる危険性も当然増えてきます。ただし、規制緩和のマイナス面だけにとらわれず、プラスの恩恵も理解し利用していかなければなりません。規制緩和が正しく機能するには、個人の投資についての知識や理解の水準が深くかかわってきます。一般の人の知識と理解力の水準が上がればさらに規制緩和を進めることができ、個人の享受出来るメリットはさらに増えていくはずです。

最近の新聞を見ていますと、夕刊や日曜版等で色々な投資商品について分かりやすく親切に解説した素晴らしい記事が目につきます。ほとんどの人が新聞は毎日ご覧になるでしょうから、センセーショナルな社会面の記事だけでなく、是非このような啓蒙的な記事にも目を向けていただきたいものです。個人の資産形成はこれからの豊かな生活を支える大きな柱です。自己責任の重さにつぶされることなく、自ら学ぶことによって、投資の選択肢を増やそうではありませんか!古き良き時代の夢を追うことなく、積極的に規制緩和のメリットを生かしていくことが新しい時代に生きる賢明な投資家と言えましょう。

投資をきちんと理解すると、規制緩和のメリットを生かした投資ができるのね

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