2006年11月27日
欧米人は、日本人に比べ自分が購入する商品や、受けるサービスに対する合理的な判断をしているように思われます。メーカーや販売業者が不当に値段を上げると、欧米の消費者は、不買運動を起こします。また、自分で納得のいかない費用の支払いは断固として拒否します。これに対し日本人は、コストの中身を検証せず、安易に値上げを認めてしまうように思われます。これは欧米人が「ケチだ」と言う意味ではなく、「不必要な費用は払わない」との意識が強い、と言うべきでしょう。これは「自分の生活は自分で守る」という意識からくるものなのかもしれません。このように日常の生活費にこだわる反面、慈善事業に大金を寄付したり、年に何回かぜいたくな休暇旅行に出かけたりします。どうやらお金については欧米人のほうが賢い使い方をするようです。
さて、投資についてはどうでしょう?リターンの高さばかりに注目して、投資のコストについてはあまり気にされない方が多いのではないでしょうか?
最近ではインターネットの普及に伴い、オンライン証券に先導されて、株式売買の委託手数料は大幅に引き下げられました。デイトレードのような短期売買を助長するマイナス面もありますが、株式投資をより身近なものとした効用は、大きいでしょう。
一方、投資信託は、いまだコスト意識は十分とは言えないようです。個人が投資信託を購入する際、投資家はまず販売手数料として投資額の2〜3%を販売業者に払います。その上で信託報酬として運用会社と販売業者、さらには信託銀行に合計で1〜2%を毎年ファンドの資産から支払っています。さらには、解約時に解約に関わる手数料を取るファンドもあります。投信の販売・運用・管理にはそれなりのコストがかかりますから、投資家もそれなりの費用負担は避けられません。しかし現在のような低成長下では、ある程度のリスクをとった運用を行っても、年率5%を超える成果を長期的に上げるのは容易なことではありません。
最近ようやく、購入時に販売手数料のかからない「ノーロード・ファンド」がオンライン証券を中心に増えています。投資家にとって好ましい方向と言えましょう。しかし、長期の投資を前提にすると、毎年自動的にとられる信託報酬についてはいまだに十分な検討が行われていません。運用会社、販売業者はさらにコストダウンに努め、その成果を投資家に還元するよう期待したいものです。投資家も自分の払うコストの中身を厳しく見極める必要があります。豪華な応接室で応対されることを良いサービスと見なすようでは賢明な投資家とは言えません。低成長下の経済にあっては、投資家自身が「過重包装」を返上する心構えが問われます。

投資を行う時はコストの中身も見極めないとね
