2007年3月28日
第2次大戦が終わり、1940年代後半生まれのサラリーマン約700万人が、今後5年間に定年退職を迎えようとしています。日本では「団塊の世代」、米国では「ベビーブーマー」と呼ばれ、その行動パターンが社会的に大きな関心を集めております。
経済的にもこの世代の退職金総額が約50兆円に上るとみられているため、消費への影響もさることながら、その貯蓄動向に関心が高まっています。この世代の方々は、1970年代、1980年代の高度成長期を中堅サラリーマンとして、戦中戦後派の経営陣を支え、1990年代のバブル崩壊期には経営陣として経営の建て直しのために陣頭に立って苦労されました。心からご苦労様でしたと申し上げたいと思います。一方この世代の方々は、団塊世代以降からは、年金や社会保障の面で恵まれている、と羨望の眼差しで見られていることも真実です。日本人の平均寿命が長くなり、かつ少子化が進行している日本の現状では、若い世代への負担が大きくなっていることは言うまでもありません。
では団塊の世代としてはこれから何をなすべきなのでしょうか?身につけられた技術やノウハウを次の世代に伝えていくことも一つの方策でしょう。最近では色々なボランティア活動として、これらが実践されていることは大変にすばらしい傾向と考えられます。
団塊の世代の皆さんが日本経済の活性化のために出来ることは果たしてそれだけでしょうか?
そこで念頭に置いていただきたいのが、皆さんの総額50兆円とも言われる退職金を含めた金融資産です。日本人の貯蓄率は近年急速に低下しています。難しい経済理論を持ち出すまでもなく、これからの日本経済の健全な成長のためには資本市場を通じて皆さんのお金が少しでも投資へ向かうことは大変に有意義なことです。もちろん皆さんの退職金は皆さんのこれからの生活を少しでも豊かにするために使われるべきです。今までやりたくても出来なかった趣味や、長年苦労をかけた奥方とのんびりした旅行を楽しむのも結構です。しかし人生はまだまだ長いのです。60歳時点での平均余命はゆうに25年はあるでしょう。とすれば、せっかく手にした退職金を一気に使うことなく、計画的な投資計画を立て有効にかつ賢明に使おうではありませんか!確かに30代40代の時の投資計画と、取り得るリスク許容度は異なりますが、それなりのリスクを取った投資は可能でしょう。
このような状況の変化を読み取り、最近ではいくつかの運用会社から、退職者向けにそれなりのリスクを取った投信が設定されています。ご自分が受け取る企業年金や厚生年金の等の総合的な金融資産の状況や、家族構成等を勘案して選択しましょう。年配者だから何が何でも毎月分配型商品とこだわらずに、場合によっては一定期間分配金のすべてを再投資に回すことも適切な選択かもしれません。いずれにしても常識的に考えて、取り得るリスクに限度がある以上、年間5%を大幅に超えるような運用はかなり難しいでしょうから、投資のコストには十分留意し、販売手数料や年間の信託報酬は厳しくチェックする必要があります。是非皆さんもご自分の生活をより豊かにしながら、日本経済の健全な成長に貢献する投資計画を立てて実行してください。
かく申すまな爺は、団塊の世代より年配の熟年者ですが、まだまだ80歳までは生きるつもりで、しかも少しでも子供に資産を残したい、と配当は全て再投資しながら、適宜リスクを取った運用をしております。もっとも最近は、80歳に近づいてきたら全体のリスクを徐々に減らしていかなければならない、と考えております。

退職金は計画的な投資計画を立てて、有効にかつ賢明に使ってね
