2007年2月26日
最近天気予報が良くはずれる、と言われます。どうしてでしょう?宇宙衛星から情報を入手し、膨大なデータを瞬時に解析するスーパーコンピューターを駆使して、過去の天気のパターンを参考にしながら予報がなされることを考えますと、予報の精度は高くなっているはずです。それにもかかわらず当たらないのはなぜでしょう?まな爺は地質天文学者ではないので詳しくは分かりません。子供の頃、「明日天気になーれ!」と言いながら履いていた下駄を投げて、表になれば晴れ、裏返しになれば雨と言っていたことを思い出しました。曇りも晴れに含めますと、当たる確率は50%ですから、下駄を投げる方法でも、かなり高い確率で当たりそうです。
冗談はさておき、地球を取り巻く環境は刻々と変化しています。地球温暖化、その一環としてのオゾン層の破壊等々、過去にはなかった事象が日々刻々と発生しています。私が学生の頃には11月ともなると厚手のオーバーコートを着ていたものです。最近では真冬でもせいぜいトレンチコートにライナーをつければ過ごせるようになりました。これは地球温暖化のみならず、繊維素材が高級化し、保温性の優れた素材が毎年開発され改善されていることも貢献しているのでしょう。といろいろと考えますと、世の中にはデジタル化できる情報と、できないアナログな情報が並存するのではないでしょうか?こんなことが、天気予報ひとつを取ってみても予測を難しくしているのでしょう。
相場の動きを分析する手法の一つに「チャート分析」、別名「テクニカル分析」があります。
過去の相場の動きを調べてその動きに法則性を見出し、売買のタイミングを決めようとするものです。投資の入門書をご覧になるとかなりのスペースがこのチャート分析にさかれていますから、皆さんも多くの方がご存知でしょう。相場を動かすのは、もちろん「ファンダメンタルズ」と呼ばれる経済の動向、個別企業の収益等の要因です。ですが、相場を決めるのが投資家の行動である以上、投資家が過去の同じような状況下でどのような行動パターンをとったかを参考にするのがチャート分析です。これ自身は決して間違いではなくむしろ貴重なデータと言えましょう。しかし、上記の天気予報でも指摘しましたように、市場の動きを決める要素は時々刻々と変化します。また、行動心理学をみるまでもなく、確かに人間の行動にはひとつのパターンがあるのも事実ですが、そのパターンは新しい状況下で次々に変化します。さらに、予想を超えた出来事も起こります。米国の経済学者バートン・マルキールはその著書「ウォール街のランダムウォーカー」の中で、市場は二度と同じ動きをしないと説いています。一方で、「歴史は繰り返す」とも言われます。恐らく長い目で見ると市場の動きにはあるパターンがあるのでしょう。しかしその変化の度合いや正確なタイミングを予測することは非常に難しいと思います。投資のリスクとは「予想のはずれる度合い」である以上、特に短期の予測を的確に行う事は神業と言っても過言ではありません。
ではこのような状況下で、長期投資を目指す私たちは、どのようにして投資のリスクを抑えることができるでしょか?ずばり言えば、投資の時期の短期的な賭け(タイミング・ベット)は止めることです。神業には頼らないほうが安全です。その代わりに投資の時期を分散しましょう。例えば100万円を投資する場合ですと25万円ずつ4回に分けて投資します。世に言う「ドルコスト平均法」です。投資する対象を分散すると同時に、投資するタイミングの分散を図ることも大変に大事なことです。百歩ゆずって、チャート分析の効用を認めたとしても、投資の世界は「一寸先は闇」と心得てください。

チャート分析は貴重なデータだけど、市場の動きを予測するのは難しいのね
