2008年9月30日
最近は書店の店頭に退職後の生活に備えたマネープランの本が氾濫しています。確かに定年退職前に老後のマネープランを立てることは大切ですが、実際には、多くの方が自分の老後の生活プランを十分に立てないまま退職を迎えるケースが多いようです。日経ヴェリタスの「スマートライフ」に書かれている福沢大吉さんではありませんが、多くの人が「オレの老後3500万円あっても破産?」と愕然としているのが現実でしょう。
今回はこのような、65歳で現役を退き退職生活を始めることになった熟年おじさんのケースを取り上げてみましょう。今では日本人の平均寿命が80歳をこえてきていますから、少なくとも15年、ひょっとすると25年近くは生きていく事になります。今まであった給与や賞与と言った収入はなく、国や企業から支給される年金と今までに蓄えた金融資産からの配当や分配金が収入となるのですから、いろいろな制約条件の中で生活しなければなりません。薔薇色の人生を送るのも決して容易ではないようです。
Dさんのプロフィールとこれからの人生設計:
Dさんは1966年に大学を卒業しました。卒業と同時に大手の電機メーカーに就職し、日本の高度経済成長を支えた企業戦士として仕事に没頭してきました。気がつくと60歳で退職し、関係会社の役員を5年務めて第2の職場も今年退職する事になったのです。健康には恵まれ今のところ深刻な持病はありません。二人の子供もすでに社会人となり独立しておりますから、3年前からは奥さんと二人の生活となっております。住宅ローンも60歳で完済し、借金からも無縁となりました。
50歳から始めた資産形成の努力と退職時に受け取った退職一時金の運用の結果、65歳になった現在では株式、債券、投信と銀行の定期預金で合計4000万円の金融資産があります。また月4万円の保険料はかかりますが、不測の事態に備えて生命保険にも最低限入っています。
一方、Dさんはお国の厚生年金と勤務先の企業年金を合わせますと月額約45万円(税引後)を受け取ることができます。
4000万円の金融資産は現在次のような内訳となっています。
| 銀行の定期預金 | 500万円 |
|---|---|
| 5銘柄の株式(時価) | 1500万円 |
| 日経225インデックスファンド | 500万円 |
| 外国株投信 | 500万円 |
| 外国債投信 | 500万円 |
| 個人向け国債(変動利付き債) | 500万円 |
Dさんは会社の先輩や学生時代の友人達からも話を聞いた結果、年に1〜2回は夫婦で旅行に出かけ、好きなゴルフも楽しみ、ゆとりのある老後の生活を送るには夫婦二人で月額60万円は欲しいと考えました。年金受取額が45万円ですから、残り15万円は必要になります。

今回は、定年退職を迎えたDさんのケーススタディね。
