資産運用ABC

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ケーススタディーAさん(35歳男性、子供2人、年収700万円)

2008年5月27日

分析 2

分析1で見たようにリターンの予想値が実現すればAさんは30年後に1500万円の金融資産を手に入れられそうです。計算では1,674万円近くになりますからかなりの余裕をもって目標達成となります。ただし前回の計算には投資のコスト(投信であれば購入時の販売手数料やその後の信託報酬)は含まれておりません。また、インフレによる貨幣価値の下落を見込んでおりません。従って、この程度の超過額は必要とみた方がよさそうです(インフレ率の予想も途中のリバランスの時点で考慮してみてください)。

次にAさんのプランのリスクについて見てみましょう。Aさんは30年間という長い投資期間(積み立て期間)をとっていますし、緊急時の現金の備えも保険への加入等で十分ありますから、かなりのリスクをとっても大丈夫と考えました。
また、4つの資産に分散投資をすることによって、過去の例からみて、各資産に固有のリスクはかなり相殺される、すなわち、分散投資の効果が期待でき、資産全体のリスクを下げることができる、と考えました。Aさんが考えた資産配分通りの投資を30年間実施した場合のポートフォリオのリターンとリスクは次のようになると計算されます。

リターン 5.56%
リスク 9.20%
リターン/リスク レシオ 5.56÷9.20=0.60

個々の資産レベルで見ますと、リスクの相対的に高い株式の構成比が高いにもかかわらず、資産全体のリスクが抑えられているのは、分散投資の効果が期待されるからでしょう。

次にAさんのポートフォリオがどの程度「効率的な」資産配分となっているか、AさんのポートフォリオのリスクをAさんの取り得るリスクと考えた場合、そのリスクレベルで上げ得る最大のリターンとなるような資産配分となっているかどうかを見てみましょう。

図:効率的フロンティア曲線とAさんのポートフォリオ

これを検証するには、Aさんが前提とした資産ごとのリターンとリスク、資産間の相関係数から導き出される効率的フロンティア曲線にAさんの資産配分がどれくらい近いかを見てみる必要があります(これには「最適ポートフォリオ」のコラムで勉強した効率的フロンティアを描く必要があります。ここでは便宜上効率的フロンティアを計算済みのものとします)。

Aさんの描いた効率的フロンティアのグラフにAさんの実際のポートフォリオを重ねて見ますと、Aさんの選んだ資産配分案とそれに基づくポートフォリオのリターン・リスクはかなり効率的、つまり、そのリスクレベルで上げ得る最大のリターンに近いと言えます。
強いて言えば、国内債と国内株の比率をさらに下げ、外国債と外国株の比率を上げても9.2%台のリスクでリターンを5.6%台まで上げることは可能と考えられます。マナ爺のおすすめとしては、最初の10年間についてAさんはもう少しリスクをとってリターンを高め、次の10年間はAさんの考えた資産配分を採用し、最後の10年間はもう少しリスクを抑えた資産配分にしてはどうかと思います(効率的フロンティアと最適資産配分案の計算は数学の知識が必要です。数学の得意な知人やFP等にご相談されるのがよろしいでしょう)。

以上、Aさんのマネープランを参考に、皆様もプランを立ててみてください。

Aさんを参考に、今まで学んだことを思い出しながら実際にプランを立ててみよう!

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